レトロ自販機の懐かしさと人情を感じる心地よさ バイクで巡りたい昭和スポット 『24丸昇小見川店』に行ってみた

昔懐かしいレトロな食品系自販機は、ネットやTVでも取り上げられることもあり、近年ではちょっとした人気スポットとなっています。ツーリング先で見つけたら懐かし気分で小腹を満たすことができる食堂でもあります。そんな自販機が並ぶ店舗を、千葉県香取市で見つけました。

地元愛を感じるロードサイド店、レトロ自販機には「お弁当」が

 千葉県香取市野田にある「24丸昇小見川店」は、レトロな食品系自販機が並ぶスペースとゲームコーナーが一体となったロードサイド店舗です。訪れたのは平日の昼間でしたが、店内は地元の人たちの憩いの場という雰囲気で、ゲームセンターで盛り上がる人や、お弁当を買いにくる客の姿がありました。

「24丸昇小見川店」は店の前だけでなく、隣の敷地に広い駐車場やトイレも備わっている。店内では手作りのお弁当をレトロ自販機で販売しており、飲食スペースもある。ゲームコーナーにはレトロなゲーム機が多数
「24丸昇小見川店」は店の前だけでなく、隣の敷地に広い駐車場やトイレも備わっている。店内では手作りのお弁当をレトロ自販機で販売しており、飲食スペースもある。ゲームコーナーにはレトロなゲーム機が多数

「自販機でお弁当?」そうです、ここに並ぶ自販機ではお弁当を買うことができるのです。道路沿いの駐車場に設置された看板にも「ゲーム&お弁当」とありました。

 ということで自販機を見てみます。店内の撮影には許可が必要なので、まずは店のご主人に声をかけ、一通り食べてみることにしました。

 かつて小型超精密工作機械の総合メーカー「ツガミ」が製作していた弁当自販機では、調理済みのお弁当を保温状態で販売しています。お弁当の自販機は2機設置されていて、「赤飯」(250円)、「焼肉弁当」(410円)、「豚丼弁当」(380円)、「おにぎり」(250円)、「炊き込み唐揚弁当」(400円)、「唐揚げのり弁当」(400円)、「唐揚弁当」(400円)と、かなり豊富なラインナップです。

 今回は「焼肉弁当」を購入。すると、すぐに店員が補充に来ました。なかなかの売れ行きのようです。地元の人らしき客が「まだ売り切れてなかった、ラッキー!」と喜びながら購入する姿も見られました。

「ツガミ」製の弁当自販機はメニューも豊富。保温された調理済みの弁当を購入することができる
「ツガミ」製の弁当自販機はメニューも豊富。保温された調理済みの弁当を購入することができる

 さらに「富士電機」製の麺類自販機で「鴨そば」(300円)を購入。こちらはお金を入れて商品のボタンを押し、麺が入った丼を取り出してから調理場でつゆなどを入れてもらうシステムです。じつは写真を撮るのに夢中で取り出す間も無く閉まってしまい(8秒で閉じる)、調理場の方にお願いすると笑いながら優しく対応してくれました。

 ちなみにレトロ自販機としてよく見かける全自動の麺類自販機は、現在は稼働しておらず展示用として置かれていました。

焼肉もさることながら、ご飯が美味しい。肉の影に隠れているが、ごぼうの煮物や昆布の佃煮も入っている
焼肉もさることながら、ご飯が美味しい。肉の影に隠れているが、ごぼうの煮物や昆布の佃煮も入っている

 さっそくいただきます。お弁当は温かくて焼肉の味付けも濃過ぎず、ご飯も美味しくてリピートしたいほど。鴨そばは想像以上に本格的な味で、鴨肉には燻製の風味があります。全自動の麺類自販機も面白いものですが、人の手が加わる自販機も、何か温かみがあって良いなと感じました。

 そしてデザートに「太平洋工業」製のトーストサンド自販機で「あんバタートースト」(300円)を購入。こちらのメニューは「Wチーズハムトースト」(300円)との2種類です。

 コインを投入し、レトロな電照パネルの写真を眺めながら40秒待つと出来上がり。相当熱いので取り出すためのトングが備わっています。トーストされたパンに染みたバターとあんが絶妙な味わいで、これは疲れた体に効きそうです。

店の奥にはレトロなゲーム機が多数設置されたコーナーがある。地元の人たちが楽しそうにゲームをしていた
店の奥にはレトロなゲーム機が多数設置されたコーナーがある。地元の人たちが楽しそうにゲームをしていた

 ここは自販機とゲーム機が並ぶ店舗ですが、地元の人が次々と訪れたり、調理場との距離感など、人間味溢れる食堂でした。またいつか訪れてみたいと思います。

【画像】レトロ自販機が並ぶ憩いの場『24丸昇小見川店』を詳しく見る(15枚)

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