対策を知ってる? バイクにスマホを取り付けると故障する問題
バイクで遠出をする際は、スマホのナビが非常に便利です。しかし、バイクにスマホを装着して使用していると、知らず知らずのうちに、スマホに負担をかけている可能性があるようです。
カメラの故障に要注意!修理が高額になる恐れも
普段スマートフォンをナビとして使っている人は、多いと思います。しかし、その行為は知らず知らずのうちに、スマホを故障に導いている可能性があるそうです。
ただ、バイク用のナビとして使用しているだけなのに、どうしてスマホにダメージが及んでしまうのか。その理由は、エンジンの振動にあるようです。

アップルは2021年9月、ホームページにバイクの振動についての注意喚起を掲載し、次のようにコメントしています。
「特定の周波数範囲で振幅が大きい振動 (とりわけ、オートバイの高出力エンジンの振動) をiPhoneが受け続けると、カメラシステムの性能が低下するおそれがあります」
iPhone6 plus以降に搭載されている光学式手ぶれ補正機能や、iPhoneXS以降に搭載されているオートフォーカス機能は、特定の周波数範囲で高振幅の振動を長時間直接受け続けると性能が低下してしまうという内容。
実際に、SNSなどでは故障例が多数報告されており、写真に映る景色がぐにゃぐにゃに波打ってしまうような症状や、ピントが合わない症状などが確認できます。つまり、バイクの振動が原因でカメラが壊れてしまうと、まともに写真が撮れなくなってしまうのです。
もしこのような症状が出た場合、修理には高額な費用がかかる可能性があり、例えば最新のiPhone14の背面カメラの修理の場合、アップルの見積もり金額は2万1800円、上位機種のiPhone14 proの場合は2万9800円となっています。
バイクナビとしてスマホを使用する際にダメージを防ぐ方法はある?
では、スマホを故障から守るには、どのような方法があるのでしょうか。

もちろん最も効果的なスマホの保護法は、そもそもバイクに取り付けないこと。
大排気量のバイクや単気筒のバイクなど、振動が非常に大きいバイクの場合は、普段メインで使用しているスマホはナビとして取り付けず、ナビ用に別のスマホを用意する事がおススメです。機種変更前に使っていた古いモデルでも、ナビとして使う分には十分な性能。SIMカードを入れ替えるなどして、バイク用ナビとして使用する際は、サブスマホを利用すると良いでしょう。
また、別のスマホが用意できない場合は、タンクバッグにスポンジと一緒に入れておくことも効果的。防振機能付きのスマホホルダーを使って、振動によるダメージを軽減する方法もあります。使用を短時間に抑えることでも、スマホへのダメージを最小限にすることができます。

ただ、バイクでスマホを使用する際に、気をつけるのは振動によるカメラの故障だけではありません。
特に夏場や日差しの強い日にスマホをバイクに取り付けていると、太陽光などによりスマホが熱を持ってしまう場合があります。スマホが熱くなってしまうとCPUが熱暴走してしまい、急に電源が落ちたり、動作が重たくなったりする可能性大。また、バッテリーの過熱によってバッテリーが劣化し、やがて満タンに充電してもすぐに電池が切れるようになってしまいます。
こうした日差しによる過熱からスマホを守るには、スマホホルダーに日除けを設置することが効果的。物理的に日光を遮断することで、スマートフォンの過熱は格段に起こりにくくなります。
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走行中のナビとして使えるスマホは非常に便利ですが、バイクに取り付けて使っているとカメラの故障や熱暴走、バッテリーの劣化などのトラブルが起きてしまう可能性があります。
ツーリングは楽しめたけどスマホは壊れてしまったという残念な結果にならないように、それぞれのトラブル対策を、しっかりと行うようにしましょう。