大きな違いはどこにある? 利便性が高いと言われる原付二種と軽二輪を徹底比較
利便性が高いというイメージが強く、初心者ライダーにもおすすめされがちな原付二種。排気量の近い軽二輪とは、具体的にどのような点が異なるのでしょうか。
初心者ライダーにおすすめ!とは言うものの、原付二種と軽二輪の違いとは
排気量51㏄から125ccの原付二種は、比較的軽量かつ価格が手頃なモデルが多いことから人気が高く、初心者ライダーにもおすすめのバイクとして挙げられます。
では、排気量が近いながらも、道路運送車両法によって「軽二輪」と区別されている排気量125cc超250cc以下のバイクとは、どういった点に違いがあるのでしょうか。なお、道路交通法の区分に当てはめた場合、軽二輪は普通自動二輪区分のうちのひとつに該当します。

まずひとつ目の違いは、運転できる免許が挙げられます。
原付二種を運転する場合は、原付二種免許のほかに普通二輪免許、普通二輪免許(小型限定)、大型二輪免許といった上位免許を所持していれば運転することが可能です。
しかし軽二輪を運転する場合、普通二輪免許と大型二輪免許のどちらかを所持していなければ運転することはできません。普通二輪免許であっても、小型限定では125ccまでのバイクしか運転できないので注意してください。
なお、原付二種を運転するにあたってスクーターのようなクラッチ操作不要のATバイクの運転のみに限定した、AT小型限定普通二輪車免許や普通自動二輪免許も存在します。自身が運転したいバイクがスクータータイプか、クラッチ操作が必要なタイプかなどを確認し、免許を取得するようにしましょう。
そしてふたつ目の違いは交通ルール。利便性が高いと言われがちな原付二種ですが、軽二輪と比較すると、意外にも走行できる道路は限られています。
例えば軽二輪は自動車専用道路や高速道路を走行できますが、排気量125cc以下の原付二種では走行することができません。通勤や通学といった限られた区間でしかバイクを利用しない人にはおすすめの原付二種ですが、高速道路を利用して遠出したい人やツーリングを楽しみたい人の場合、軽二輪以上のバイクを選んだ方が良いでしょう。

3つ目の違いは、かかる税金が挙げられます。バイクにかかる税金は軽自動車税と自動車重量税の2種類がありますが、排気量区分によってかかる税金が異なります。
軽二輪の場合、年間3600円の軽自動車税に加えて届出時に4900円の自動車重量税がかかります。一方の原付二種の場合は50cc超から90cc以下だと年間2000円、90cc超から125cc以下だと年間2400円の軽自動車税のみです。
違いもあれば共通点もある!
税金や交通ルールなどいくつか異なる点がある原付二種と軽二輪ですが、共通する点も存在します。
まず、どちらも車検の対象外で、車検がない分維持費も安くなり、加えて2年車検という縛りもありません。ただ、車検がないということは自身で定期的なメンテナンスをおこなう必要があり、メンテナンスを怠ってしまうと、当然バイクのコンディションが悪くなり走行性能に支障をきたします。自分でメンテナンスできる自信がない人は、定期的にディーラーや整備店などの専門店にメンテナンスを依頼するようにしましょう。

また、ラインナップが多いのも原付二種と軽二輪の共通点として挙げられます。最近は特に原付二種の現行ラインナップが増えており、各メーカーが力を入れていることがわかります。
さらに軽二輪は国内だけでなく海外人気も非常に高いことから、新車・中古車ともにラインナップが豊富です。ラインナップが豊富ということは、自分がどのようなバイクに乗りたいのかを選ぶ楽しみが増えるという事なので、嬉しいポイントと言えるでしょう。