都内はタンデム走行禁止箇所が多い!? タンデムできないエリア一覧

夏は絶好のツーリングシーズン。中には友人や恋人とタンデムツーリングを計画している人もいるでしょう。しかし、都内にはタンデム走行が禁止されているエリアがいくつか存在します。2023年6月現在、どのような場所が該当するのでしょうか。

タンデム走行するなら知っておきたい!走行禁止エリアはどこ?

 ひとりで乗るバイクも楽しいものですが、大切な人をうしろに乗せて同じ風を感じながらのタンデム走行も心地よく、格別です。これから初夏に向けて、海や山などへタンデムでの遠出を予定しているライダーも多いでしょう。

 基本的にバイクのタンデム走行は、一般道はもちろん高速道路もOKなのですが、都内の首都高を走る際は注意しなければなりません。なぜなら、一部の区間でタンデム走行が禁止されているから。

 もし、タンデムのまま知らずに禁止エリアを通行すれば、違反キップを切られることになってしまいます。そのため、タンデムで出かけるまえに、しっかりと禁止エリアを確認しておくと良いでしょう。

首都高に点在するタンデム禁止区間
首都高に点在するタンデム禁止区間

 警視庁のホームページによると、首都高におけるバイクのふたり乗り規制区間は2023年6月現在、以下のようになっています。

 まず、「都心環状線」は全線、「1号羽田線」では上り線は芝浦出口から都心環状線まで、下り線は都心環状線接続から芝浦入口まで禁止です。

「3号渋谷線」は、上り線は渋谷出口から都心環状線接続まで、下り線は都心環状線接続から渋谷入口まで。また「4号新宿線」は、上り線は新宿出口から都心環状線接続まで、下り線は都心環状線接続から中央環状線接続まで禁止となっています。

 そして「5号池袋線」は、上り線は東池袋出口から都心環状線接続まで、下り線は都心環状線接続から東池袋入口まで。また、「6号向島線」でも上り線は向島出口から都心環状線接続まで、下り線は都心環状線接続から向島入口までがタンデム走行禁止区域に指定されています。

「7号小松川線」は、上り線は錦糸町出口から6号向島線接続まで、下り線は6号向島線接続から錦糸町入口まで禁止。ちなみに、「1号上野線」、「2号目黒線」、「9号深川線」、「11号台場線」、「八重洲線」、「東京高速道路会社線」は、全線でタンデム走行することができません。

 以上のエリアが2人乗り禁止区間ですが、側車(サイドカー)付き自動二輪車は対象外であるため、規制区間であっても通行可能です。

タンデム禁止区間でのタンデム走行は「大型自動二輪車等乗車方法違反」
タンデム禁止区間でのタンデム走行は「大型自動二輪車等乗車方法違反」

 なお、2人乗り禁止区間をタンデムで走行した場合は、「大型自動二輪車等乗車方法違反」が適用され、違反点数2点に加え、反則金1万2000円が科せられます。タンデムの規制区間が始まる場所には、必ず乗り入れ禁止の標識があるので、うっかり見落とすことのないように注意しましょう。

 ちなみにバイクの2人乗りは、免許を取得してから1年以上が経過しなければできません。ただし、これは一般道に限っての条件。高速道路で2人乗りが許されるのは、免許を取得してから3年以上、かつ20歳を超えていなければなりません。

 タンデム走行はソロで走るよりも不安定になりやすく、転倒のリスクが高くなるので大変危険です。初心者のうちはしばらくの間、タンデム走行は我慢して、運転技術を磨いてから同乗者を乗せるようにしましょう。

 なお、同乗者に年齢制限はありませんが、運転者と同様にヘルメットの着用は必須。また、もし転倒した場合に備えて、肌の露出の少ない服装やグローブなど、身を守る装備の装着を心掛けましょう。

なぜ一部だけ禁止?その理由とは

 ではなぜ、全国の高速道路で2人乗りが認められているのに、首都高の一部エリアだけタンデムが禁止されているのでしょうか。

首都高にタンデム禁止区間が多いのは都会と言う立地上の問題
首都高にタンデム禁止区間が多いのは都会と言う立地上の問題

 それは、一般の高速道路とは異なり、都市部ならではの複雑な道路の構造が大きな理由。

 そもそも都心に高速道路を造るとなると、どうしても狭い空間に建設しなければならず、数多くの問題に直面します。さまざまな制約のなかでジャンクションを設置しなければならない為、どうしても急カーブや急勾配の多い構造になってしまうのです。

 そしてバイクのタンデム走行は、単独で乗るときよりも不安定になりやすく危険度が増します。そのため、断続的な急カーブや合流が多い首都高での2人乗りは危険な上に、事故の発生が予想さることから、タンデム走行が禁止されているのです。

 現在、首都高で2人乗りが規制されているのは、主に中央環状線の内側のエリア。もし、タンデム走行中に禁止の標識が出てきたら、手前の出口で降りる必要があり、禁止エリアでは高速の入口からも進入することはできません。

【画像】首都高に多くあるタンデム禁止区間を画像で見る

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