「ブタと燃料」ってどういう意味? バイクを所持する上で知っておきたいバイク用語
バイクを所持する上で、定期的なメンテナンスは欠かせないものです。その中でも特に大切なポイントとして「ブタと燃料」という言葉を耳にしたことがある人もいると思います。この言葉は、どういう意味なのでしょうか。
バイクに乗る前にチェックしておきたい!「ブタと燃料」とは
バイクで安全に走行する為には、日常点検は欠かせないものです。しかし、点検すると言ってもさまざまなパーツで構成されたバイクのどこを確認すれば良いのかわからないという人もいるでしょう。
そこで知っておきたいのが「ブタと燃料」という言葉。
これはバイクに乗る前に点検しておきたいポイントをひとつにまとめた言葉で、「ブ」はブレーキ、「タ」はタイヤ、「と」は灯火類、「燃料」はガソリンを指しています。

まず「ブレーキ」は、バイクで安全に走行する上で欠かせないパーツです。
ブレーキが効かないと安全な走行ができず重大な事故へつながる危険性があるだけでなく、隣接する他のパーツが摩耗してしまう可能性もあります。そのため乗る前にレバーを握ったりペダルを踏んだりして、ブレーキがキチンと効いているのか十分に確認しておくことが重要。
また、点検窓を見てブレーキオイルが足りているか、きちんと入っているかを確認することや、前後のブレーキ装置に何か異常がないかもあわせて見ておくと安心です。
ブレーキオイルが酸化して茶色になると水分を含みやすくなり、ブレーキの効きが悪くなるベーパーロック現象を引き起こす可能性が高まります。ブレーキオイルが茶色になっていたら、速やかにオイル交換をおこないましょう。

そして「タイヤ」を点検する際は、まず前後タイヤにメーカー指定の空気圧が入っていることを確認。
空気圧が適正でないと走行中にタイヤがたわんでしまい、効率よく走行するのが難しくなり、結果として燃費の悪化を招きかねません。指定空気圧はタイヤ側面に貼ってあるラベルで確認することができるので、忘れずに見ておきましょう。
また、タイヤに釘や小石といった異物が挟まっていないか、タイヤの溝が十分に残っているかどうかもあわせて確認しておく事も重要。異物が刺さったままだと突然タイヤがパンクする可能性があり、溝がないまま走行するとハンドリングへ悪影響を与えたり、排水性が悪くなって雨天時の走行の危険度が高まります。
「ネン・オ・シャ・チ・エ・ブ・ク・トウ・バ・シメ」も重要な確認の合言葉
ヘッドライトやウインカー、ブレーキランプなどの「灯火類」は、きちんと点灯しているか、灯りが弱くなっていないか、ハイ/ローの切り替えができているかや、ブレーキを踏んだ際にブレーキランプが点灯しているかなどを確認しておくことが必須。
バイクには昼間でもヘッドライトの常時点灯義務があるので、特にヘッドライトの点検を重点的におこなうと良いでしょう。
もしヘッドライトが切れたまま走行すると保安基準法違反の「整備不良(尾灯等)」が適用され、違反点数1点に加え二輪車6000円、原付には5000円の罰則が科せられてしまいます。

そしてガソリンの点検では、まず給油口を開けてガソリン残量が足りているかを確認します。この時に、自身が走行するだけの距離分が足りているかだけでなく、ガソリンが異臭を放っていないかや、正常な状態であるかも念頭に置いて確認すると良いでしょう。
このように、「ブタと燃料」はバイクを運転する上で点検しておきたいポイントを押さえた言葉ですが、そのほかにも基本的な総点検として「ネン・オ・シャ・チ・エ・ブ・ク・トウ・バ・シメ」という合言葉も存在します。
ネンは「燃料」、オは「オイル」、シャは「車輪・タイヤ」、チは「チェーン」、エは「エンジン」、ブは「ブレーキ」、クは「クラッチ」、トウは「灯火類」、バは「バッテリー」、シメは「締め付け」をさしている言葉。
ブタと燃料よりも覚えづらいかもしれませんが、いずれも愛車に長く乗り続ける為に必要なポイントです。