台湾ニューシネマを牽引した名匠の野心作『エドワード・ヤンの恋愛時代』が29年を経てリバイバル公開
台湾ニューシネマを牽引した名匠エドワード・ヤン監督が90年代前半の台北を生きる男女の姿を描いた野心作『エドワード・ヤンの恋愛時代』の4Kレストア版が、2023年8月18日(金)より公開されます。
時代の変化に翻弄される若者たち
『牯嶺街少年殺人事件』(1991年)、『ヤンヤン 夏の想い出』(2000年)などで知られるエドワード・ヤン監督が1994年に発表した『エドワード・ヤンの恋愛時代』が、4Kレストア版で復活。29年の時を経て待望のリバイバル公開が決定しました。

没後15年以上経っても、その影響力の大きさが増し続けるエドワード・ヤン。日本でもファンの多い『牯嶺街少年殺人事件』とは全く異なるアプローチで現代の台北で生きている男女を描いた『エドワード・ヤンの恋愛時代』は、台湾ニューシネマを牽引した名匠のキャリアのなかでも最大の野心作と言えるでしょう。
――急速な西洋化と経済発展を遂げる1990年代前半の台北。モーリーが経営する会社の状況は良くなく、彼女と婚約者アキンとの仲もうまくいっていません。親友のチチは、モーリーの会社で働いていますが、モーリーの仕事ぶりに振り回され、恋人ミンとの関係も雲行きが怪しくなっていました。
そんな彼女たち二人を主軸としつつ、同級生・恋人・姉妹・同僚など10人の男女の人間関係を二日半という凝縮された時間のなかで描いた本作は、急速な成長を遂げている大都市で生きるなかで目的を見失っていた登場人物たちが、自らの求めるものを探してもがき、そして見つけ出していく様を描いています。

エドワード・ヤン作品は、劇中にたびたびバイクが登場します。とくに代表作『牯嶺街少年殺人事件』にはハーレーダビッドソンのFLHTCエレクトラグライドやホンダのドリームなどの旧車が登場、『ヤンヤン 夏の想い出』にもキムコのZing125などが映り込んでいます。

『エドワード・ヤンの恋愛時代』は2023年8月18日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、新宿武蔵野館ほかにて公開です。