美味しいアジフライを求めて走る旅 昭和テイストが素敵な宮城県の国道6号沿いにある『坂元ドライブイン』へ

アジと言えばアジフライ! というライダーのために、美味しいアジフライを味わえる店を紹介します。宮城県の国道6号沿いにある、昭和レトロな雰囲気が素敵な『坂元ドライブイン』を訪れました。

大好物の昭和テイスト、普通のアジフライで幸せな気持ちに

 三陸をツーリングしてきた筆者(増井貴光)は、自宅のある神奈川県まで帰ろうと仙台市郊外まで戻ってきました。時間は、ちょうど昼時。帰る方向に走りながら、美味しいアジフライを求めて店を探します。

宮城県の国道6号沿いにある「坂元ドライブイン」は、昭和の雰囲気が素敵なドライブイン。駐車場は広く、大型トラックでも駐車できる
宮城県の国道6号沿いにある「坂元ドライブイン」は、昭和の雰囲気が素敵なドライブイン。駐車場は広く、大型トラックでも駐車できる

 仙台市の南側、亘理町に狙っていた店があったのですが、閉店……。更に国道6号を南に走って山元町に入ったところで……見つけました! 筆者が大好きな昭和テイストな雰囲気のドライブインです。

 黄色いテントに書かれた「天麩羅・焼魚」の「天」の字が補修で隠れているのも良い感じです。店名は「坂元ドライブイン」で、坂元の「もと」は元気の「元」で、山元町と一緒です。

 駐車場は店の奥側にもあり、大型トラックでも余裕で入れる広さです。店の前の木陰に愛車のハーレー「ロードグライド」を停めて店内に入ります。店内も昭和な食堂と言った雰囲気で良い感じです。

 メニューを見ると、定食類と麺類などに分かれています。冬季は「カキ鍋定食」があるのは場所柄でしょうか。豚肉と牛肉の鉄板焼きや味噌炒めに無茶苦茶そそられますが、「アジフライ定食」があるではないですか!

「坂元ドライブイン」の「アジフライ定食」は、大きめのアジフライが2枚に小鉢、ご飯、みそ汁、漬物がセット
「坂元ドライブイン」の「アジフライ定食」は、大きめのアジフライが2枚に小鉢、ご飯、みそ汁、漬物がセット

 ミッションを遂行すべく「アジフライ定食」をお願いします。それほど混んでいるわけでもないのですが、ちょうど注文が重なったみたいで店のお母さんはてんてこ舞いです。後で聞いたところ、店は2人で切り盛りしていて、ちょうど1人が昼休憩でワンオペだったそうです。

 それほど待つこともなく「アジフライ定食」が出来上がってきました。いわゆる普通の「アジフライ定食」です。アジフライは大きめのサイズが2枚、付け合わせはシンプルにキャベツの千切り、小鉢は茄子の焼き浸し、ご飯にみそ汁、漬物がセットです。

 早速アジフライからいただきます。ちょっと揚げ過ぎ感がありますが、サクサク食感で良い歯応えです。身は特別と言う程ではありませんが十分な美味しさです。茄子やみそ汁のお袋の味っぽさも良い感じです。

 ドライブインの食事らしく、アジフライもご飯もボリュームがあります。昭和の雰囲気を感じさせるドライブインで食べる普通の「アジフライ定食」は、大好きなシチュエーションと満腹感で幸せな気持ちになって店を後にしました。

坂元町のひまわり畑。背の低い品種のひまわりが咲いていた。期間は7月下旬から8月上旬
坂元町のひまわり畑。背の低い品種のひまわりが咲いていた。期間は7月下旬から8月上旬

 ちょっと調べると、近くに「ひまわり畑」があるそうなので国道6号を北に少し戻って海側に向かいます。「ストロベリーライン」という道に出ると、黄色く色づいたエリアが見えて到着です。

 人の身長くらいのひまわりを想像していましたが、こちらでは背の低い品種でした。一面の黄色い花に癒されましたが、筆者が訪れた翌日に刈り取ってしまうということでした。

 次に向かったのは「やまもと夢いちごの郷」です。先ほど食事をした「坂元ドライブイン」のすぐ近所でした。

 この施設の駐車場には、東日本大震災で被災した2台のハーレーが展示されています。津波の引き波にさらわれ、コンテナに入ったままカナダまで流れ着いたハーレーはニュースにもなりましたが、他にもたくさんのバイクが津波や地震の被害に遭っています。震災から10年以上経ち、だいぶ復興も進みましたが、震災の記憶を無くさないためにも「LIFE IS MIRACLE」を掲げて展示をしているそうです。

「やまもと夢いちごの郷」の駐車場に設置された「LIFE IS MIRACLE」では、東日本大震災で被災した2台のハーレーとパネルが展示されている
「やまもと夢いちごの郷」の駐車場に設置された「LIFE IS MIRACLE」では、東日本大震災で被災した2台のハーレーとパネルが展示されている

 カナダに流れ着いたハーレーは、現在アメリカのハーレー・ダビッドソン・ミュージアムに展示され、その車両のパネルなどもここに展示されています。

 また「やまもと夢いちごの郷」の施設内ではチャリティTシャツも販売しています。興味のある方は、是非立ち寄ってみてください。

 いろいろな想いはありますが、筆者も未来へのミラクルを信じていきたいと思いつつ、帰路につきました。

■坂元ドライブイン
所在地:宮城県亘理郡山元町坂元堤入10
営業時間:11時から19時(土曜定休)
※営業時間、定休日は変更となる場合があります

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Writer: 増井貴光

旅をライフワークにバイク専門誌などで活躍するカメラマンでコラムニスト。国内だけでなく、アメリカでランドスピードレースやドラッグレースの撮影を続けている。著書としてユタ州ボンネビルで最高速に挑戦するライダーを撮影した写真集『bonneville』と、ルート66を実際に走って撮影した『movin’on』がある。また撮影だけでなく、イベント等の企画・運営にも携わるなどその活動は幅広い。愛車はハーレーFLTRXS、ホンダXR250とCT110

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