カスタム用語集Vol.7~「政府認証マフラー」……騒音&排ガス規制をクリアした合法カスタムマフラー
性能にルックス、さらにサウンドと、バイクを楽しむうえで不可欠の3つの要素を一気に変えられるマフラーカスタムは、今も昔も人気です。しかし、2010(平成22)年4月1日以降に生産されたバイクをカスタムする場合は、ちょっと注意が必要です。
国が公的に認めた合法マフラー
マフラーは手軽に交換できて、性能やルックスなど、バイクの魅力を大幅にアップしてくれるパーツとして人気です。しかし、バイクには年式によって騒音や排ガスの規制があり、基準に適合したマフラーしか装着できません。

しかし実際には社外マフラーであっても、公道で騒音や排ガス基準値をクリアしているかどうかを調べるのは至難の業です。つまり事実上、爆音を出す違法マフラーは野放し状態だったのです。
そこで違法マフラー対策として、2010(平成22)年規制から政府認証制度が適用されるようになりました。政府認証制度とは、公的な試験をクリアしたマフラーのみが公道を走れるという制度のこと。

現在、ほとんどの政府認証マフラーは、国交省の認可を受けている一般社団法人全国二輪車用品連合会(JMCA)による試験をクリアした「JMCA政府認証マフラー」です。マフラーに「JMCA」のプレートが貼ってあれば安心でしょう。
ただし、同じバイクでも年式によって適用される騒音規制や排ガス規制は異なります。マフラーを購入する際は、必ず愛車の年式とマフラーの適合年式が合っているかを確認しましょう。

また、マフラーは使用や経年によって劣化します。その結果、音量が規制値を超えることもあります。そうすると当然、車検には通りませんし、公道を走ると違法になります。政府認証マフラーでも、何年も乗り続けた場合や、中古パーツを購入する際は注意が必要です。
Writer: 佐賀山敏行
カスタムバイク専門誌の編集長を経て、現在はヤマハSR400/500に特化したWEBマガジン「The SR Times」を運営する。自身も現在93年式と14年式の2台のSRを持つフリークだが、基本的にはバイクは何でも好き。