白バイの加速度にビックリ!? 実際どれくらいなの?

白バイと聞いて、交通違反車両を発見し猛スピードで追跡する様子を思い浮かべる人も少なくないかもしれません。では、実際白バイはどれくらい加速するのでしょうか。

交通違反を取り締まる白バイ、その加速力はどれくらい?

 街中をバイクで走っていると、しばしば見かけることがある「白バイ」。真っ白で大きく精悍なたたずまいは、道路上で一目置かれる存在と言えるでしょう。

 現在、白バイに採用されている車種は主にホンダの「CB1300P」とヤマハの「FJR1300P」の2機種。とくに、2009年から導入されているCB1300Pは全国47都道府県に配備されており、もっとも目にする機会の多い白バイです。

「CB1300P」は、「CB1300 SUPER BOL D'OR」がベースとなっている
「CB1300P」は、「CB1300 SUPER BOL D'OR」がベースとなっている

 それぞれベースとなっているのは、ホンダ「CB1300 SUPER BOL D’OR」と、ヤマハ「FJR1300A」。なお白バイの車種名の語尾に付いている「P」はPoliceの頭文字をとったもので警察専用車両の意味です。

 そんな白バイは、ふだんは道路脇で待機したり、交通の流れに乗りながら違反車両に対して常に目を光らせています。また、速度違反のクルマを見つけるとすごいスピードで追跡する様子を目にすることもありますが、実際白バイの加速力はどれくらいなのでしょうか。

 バイクやクルマのパフォーマンスを判断する基準のひとつに、停止時から時速100kmに到達するまでの所要時間を表す「0→100km/h加速」があります。

 この0→100km/hまでの加速時間は、白バイのベース車両であるCB1300は2.7秒ともいわれており、クルマではなかなか真似できないほどの加速力を発揮することが可能なマシンです。

 もちろんこの数値は誰でも出せる記録ではありません。しかし、日頃から訓練を積み重ねている白バイ隊員はバイクのプロフェッショナルです。スピード違反車両の取り締まりのためのゼロ発進から急加速の訓練もおこなっているはずなので、0→100km/hを3秒を切るような圧倒的な加速力を実現しているかもしれません。

ホンダ「CB1300 SUPER BOL D'OR」
ホンダ「CB1300 SUPER BOL D'OR」

 ちなみにCB1300SBの車両重量はノーマル車で272kgもあり、警察の装備品を含めればそれ以上の重さになります。このような重量級のマシンを自由自在に操り、違反車両を見つければ驚異的な加速を見せて追跡できるのは、白バイ隊員の日々の訓練にあるといえるでしょう。

 このように、白バイは法定速度を超えるようなスピードで違反車両を取り締まることがあり、常に命の危険と隣り合わせの仕事であることがわかります。

 では、一般のクルマやバイクが守らなくてはならない法定速度は白バイにも適用されるのでしょうか。

 結論から言えば、交通違反の取り締まりをおこなう白バイまたはパトカーは、最高速度を守らなくてもよいとされています。なぜなら、道路交通法の第41条第2項には「前項に規定するもののほか、第二十二条の規定に違反する車両等を取り締まる場合における緊急自動車については、同条の規定は、適用しない」と記載されているためです。

道路交通法の第22条とは、最高速度を超えての走行を禁止する規定のこと
道路交通法の第22条とは、最高速度を超えての走行を禁止する規定のこと

 この道路交通法の第22条とは、最高速度を超えての走行を禁止する規定のこと。つまり、スピード違反の車両の取り締まりをおこなう白バイやパトカーなどの緊急車両については、最高速度をオーバーしてもスピード違反にはならないと明記されています。

 このように、白バイの性能をフルに発揮してスピード違反の車両を追跡できるように、取り締まりをおこなう緊急車両については速度違反が免除されるように、法律でしっかりと守られているというわけです。

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 空いている道路でバイクを運転していると、ついついアクセルをひねりがちです。しかし、スピードを出し過ぎると白バイに見つかり、あっという間に追いつかれて違反キップを切られることになりかねません。

 速度超過は重大な事故につながりやすい悪質な行為といえます。うっかり最高速度をオーバーしないよう、くれぐれも注意してバイクライフを楽しみましょう。

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