カワサキ「Z2」再生 なんだか遅い!? 試運転で見えた気になるポイント〜日本の至宝「空冷4発」を未来へ継承〜Vol,2

【1番シリンダー】圧縮圧力は8.0kg/cm2に届かない……。測定する機会が多いホンダ4ミニエンジンの場合は12~13kg/cm2は当たり前のデータ数値になります。Z2は相当にディチューンエンジンのようです
【2番シリンダー】圧縮圧力は9.0kg/cm2にギリギリ届かないデータでした。結果的には、2/3/4番シリンダーは、似通った圧縮データだったのに対して、1番シリンダーだけはやや低いデータでした。久々に始動したエンジンなので、まだデータは変わります
【3番シリンダー】圧縮圧力はあと少しで9.0kg/cm2でした。4気筒が完全一致しているのがベストなのですが、この程度のズレなら許容範囲と言うこともできます。しばらく走ってから再度測定してみるべきだと考えられます
【4番シリンダー】実測9.0kg/cm2でした。しばらく走らせていなかったので、吸排気バルブの当たりが不足気味なのか!? ある程度=100kmくらい走ってから、再度測定することで、今回とはまた違ったデータになることも多いです
フルレストアを担当することになったカワサキ750RS/Z2-A後期モデルは1975年式。1962年生まれのぼくが中学生の頃に登場したモデルです。当時、友達の兄貴がイエロータイガーに乗っていたことを思い出しました
DIYバイクいじりが趣味のサンデーメカニックなら、ハンドツールだけではなく各種測定機器や特殊工具を所有したいものです。エンジンの圧縮状況を確認するコンプレッションゲージもあると便利な特殊工具・測定機器のひとつです
コンプレッション測定する際には、エンジンを暖機した状態で行うのが正解かつ理想的です。メーカー発行のサービスマニュアルデータを調べても、温間時(エンジン暖機後)の数値が記載されている例が多いです。現代モデルはpka表示になります
昭和の時代に購入したコンプレッションゲージ。円錐型のゴム栓をプラグ穴に押し付けてから力強くクランキングすることで、シリンダーの圧縮圧力を測定できる機器になります。プラグのネジサイズに合わせたアダプター仕様もあります
単気筒エンジンは当然に、マルチエンジンでも、すべてのスパークプラグを取り外して測定しなくてはいけません。セルモーターがある場合は、スロットル全開状態を保って、6~7秒ほどセルモーターを回します。力強く回らないといけません
バッテリーが弱っていると、クランク回転が弱く正しいデータを測定できないので、バッテリーが弱いときには連続でキックを踏み込み測定することもできます。今回は、キックとセルの双方で圧縮測定してみましたが、双方のデータは同じでした

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