KRT「Ninja ZX-10RR」新型リアシートユニットをテスト J・レイ選手「直線でのスピードが向上」と効果を実感
スーパーバイク世界選手権(SBK)6連覇中のカワサキ・レーシング・チーム(KRT)ジョナサン・レイ選手は2021年3月4日にポルトガルのポルティマオで新型「Ninja ZX-10RR」のテストを行いました。同テストでは新型のリアシートユニットの評価や重要な項目の確認が行われたようです。
空力の向上で性能を向上
スーパーバイク世界選手権(SBK)6連覇中のカワサキ・レーシング・チーム(KRT)ジョナサン・レイ選手は2021年3月4日にポルトガルのポルティマオで新型「Ninja ZX-10RR」のテストを行いました。
今回のテストでは、KRTのレギュラーライダーであるアレックス・ロウズ選手がトレーニング中の怪我からの回復に努めているため前回のテストに引き続き欠場。J・レイ選手のみでテストが行われましたが、天気予報が変わったため、チームは半日かけて約50周のテストを終えた後、コース上での作業を中止しています。
ポルトガルのアルガルヴェ海岸に近い起伏のある同サーキットでは、2021年型Ninja ZX-10RRに搭載されている新型リアシートユニットの評価や、重要な項目の確認を実施。
ウイングレットを内蔵した新デザインのフロントフェアリングとの組み合わせにより、空力性能を向上させたボディワークを実現しているといいます。
今回のテストを終え、J・レイ選手、KRTチームのギム・ロダ監督は次のようにコメントしています。
■J・レイ選手
「到着前の天気予報では、どれだけのコースタイムが得られるかわからなかったので、ポジティブなテストになりました。今日は48周も走りましたが、マシンのフィーリングは良かったし、すぐに速く走れました。
それ以上に重要なのは、マシンのセットアップに集中し、シーズンのスタートに向けていくつかの重要な項目を確認したことでしょう。
ギアボックスのレシオやファイナルギアリングを調整し、パワーをコントロールするための電子制御の戦略にも取り組んでいます。今ではかなり快適になってきていて、とても良いラップタイムを出すことができました。
また、最新のシートユニットが届きましたが、エアロダイナミクスを重視し、快適なライディングポジションを実現しました。新しいシートユニットとリアにあるウイングトンネルで、いくつかの良い情報を得ることができました。
新しいシートユニットに加えて、古いフェアリングと新しいフェアリングを使って、バック・トゥ・バックのテストを行いました。2021年モデルでは、直線でのスピードが向上していることが確認でき、非常に頼もしい限りでした。これで私たちは幸せに健康的に荷造りをして、前に進むことができるようになりました」。
■ギム・ロダ監督
「今日は天候にも恵まれ、快適で効率的な走行ができました。かなりの周回数をこなし、ドルナ(MotoGPやスーパーバイク世界選手権を統括する会社)の新しいテストルールの半日を使用することにしました。また、金曜日のテストは中止して、両ライダーがラップタイムを出せるようになる時期に合わせて、この日を別の時期に変更することにしました。
このテストは非常に良いものだったので、今後はヘレスとモンメロで新型ZX-10RRの開発を続け、2021年のチャンピオン争いに向けて素晴らしい武器を作る予定です。シーズンを成功させるために、私たちはとても強く働いています。
ドルナは13のチャンピオンシップラウンドを開催できると確信していますし、競争の激しいシーズンになると思うので、第1レースからしっかりと準備をしておく必要があります」。
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スーパーバイク世界選手権2021年シーズン初戦(暫定)は4月23日から25日にかけてオランダのTT・サーキット・アッセンで開催予定です。
【了】