メル・ギブソンが最強のサンタに! 血で血を洗う聖夜アクション『クリスマス・ウォーズ』

メル・ギブソンが最強のサンタクロースを熱演。サンタと米国陸軍、そして最凶の暗殺者による三つ巴の血で血を洗う死闘『クリスマス・ウォーズ』が、2021年10月1日(金)より全国ロードショーされています。

サンタクロースvs暗殺者!?

 メル・ギブソン主演『クリスマス・ウォーズ』と聞けば、きっと聖夜に格闘や銃撃戦が繰り広げられる血なまぐさいサスペンス・アクションなのかな、と想像するかもしれません。それもあながち間違いではないのですが、本作でメルギブが演じるのは、なんとサンタさん! 何百年にもわたって雪深いアラスカの森の奥深くに身を潜め、子どもたちにプレゼントを届けてきた正真正銘のサンタクロースなのです。

『クリスマス・ウォーズ』(c) 2020 FATMAN, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

 メル・ギブソンといえば『マッドマックス』シリーズ、なかでもKawasaki KZ 1000やHonda CB 750 Four、Kawasaki KH 250 B2など数々のバイクが登場することで知られる第1作目『マッドマックス』(1979年)が代表作というファンも多いでしょう。しかし本作でメルギブは、人生に疲れた風情の中年男性クリス・クリングルとして登場。彼は妻のルースと共に玩具工場を営んできましたが、近年はサンタの存在を信じない子どもの増加に伴って稼働が激減し、政府からの報酬も削減されてしまい工場と従業員は深刻な財政危機に陥っています。そんな苦境から脱するべく、クリスは断腸の思いで米国陸軍から依頼された兵器の製造を受託するのでした。

 一方、これまで欲しいものはすべて手に入れてきた裕福な12歳の少年ビリーはその傲慢さゆえに、クリスマスにおもちゃではなく石炭を贈られて(実際にそういう伝統があるそうです)大激怒。あろうことか凄腕の暗殺者(演じるのはタランティーノ映画でおなじみのウォルトン・ゴギンズ)に「サンタクロース抹殺」を依頼します。かくしてサンタクロースと米国陸軍、そして最凶の暗殺者による三つ巴の血で血を洗う死闘が幕を開けるのでした。

 そんな設定だけあって、本作は全シーン全演出がシュールそのもの。しかし、裕福ではあるものの親から育児放棄されている少年と、かつて親から虐待されていた狂気の殺し屋に現代社会の闇を象徴させ、資金繰りに悩む小さな町工場の社長のようなサンタクロースの姿を通して昨今の資本主義的なクリスマスを揶揄するなど、シュールな物語の中に様々なメッセージが込められていることがわかります。

『クリスマス・ウォーズ』(c) 2020 FATMAN, LLC. ALL RIGHTS RESERVED

 あえてクリスマスシーズンを外して公開する辺りからは、うっかりお子様が観てトラウマにならないようにという配慮(?)も感じられる『クリスマス・ウォーズ』は、2021年10月1日(金)より新宿バルト9ほか全国ロードショー中です。

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