ヤマハは時代を先取りしていた! 登場が早すぎた名車「SDR」

美しいメッキ加工が施されたトラスフレームが特徴的な2ストロークバイク「SDR」は、ヤマハのデザイン性の高さを実現したモデルです。

レプリカブームに投入された「SDR」はバイクの美しさと楽しさを追求した

 ヤマハ「SDR」は、レーサーレプリカブーム真っ只中の1987年に登場しました。当時、カウルもなくどのカテゴリーにも属さなかった細身の2ストロークマシンは、儚い運命を辿ります。

1987年に発売されたヤマハの2ストローク単気筒モデル「SDR」

 1987年当時、ヤマハにはレーサーレプリカの4ストロークモデル「FZR」や2ストロークモデル「TZR」がブームを牽引していました。そんな時代に、美しいメッキが施されたトラスフレームやスイングアーム、細身のタンクにシングルシートを採用した「SDR」は、非常に画期的なモデルとして注目を集めました。トラスフレームの採用も国内メーカーではあまり例がなく、「SDR」の特徴でもあります。

「SDR」には、DT200R用をベースに変更を加えられた、排気量200ccの水冷2ストローク単気筒エンジンが搭載され、最高主力は34ps、車体重量も105kgと軽量・コンパクトに仕上げられました。

 その走りは軽快そのもの!細身の車体に2ストローク特有のパンチ力があるエンジンは、軽快で操縦性能に優れ、スポーツ走行や街乗りでもストレスなく楽しめます。

排気量200cc・水冷・2ストローク単気筒エンジン

 一切の無駄を省いたシンプルな車体でライトウェイト、ピュアスポーツを具現化した「SDR」は、ヤマハらしいデザイン性と走行性能の高さを両立し、新しいモデル開発への布石になったのかもしれません。そして今、「SDR」は改めてその美しいスタイリングやコンセプトが再評価されています。

「SDR」の販売価格(当時)は、 37万9000円。

【了】

提供:くるまのニュース

この記事の画像をもっと見る(5枚)

画像ギャラリー

最新記事