オフロードも走っちゃう!?コアな人気を誇るハーレー・ダビッドソンの車種とは?

独特の形状や世界観から、世界中にコアなファンを持つ、アメリカのバイクメーカー「ハーレー・ダビッドソン」には、スタイルや目的に応じた車種があります。今回は、その中から注目の5車種を紹介します。

唯一無二の存在。今も多くの人が憧れるハーレー。

 ハーレーは、バイクメーカーである「ハーレー・ダビッドソン」や、ハーレー・ダビッドソンの製造する、独特のスタイルのバイクを指す言葉でもあります。アメリカンバイクと呼ばれるスタイルを確立したメーカーとされ、設立されたのは今から100年以上も前の1903年と長い歴史を誇る企業です。

2019EICMAで発表されたアドベンチャーモデルPAN AMERICA

 現在では他に類を見ないバイクを製造するメーカーとして、世界中でコアなファンを持ちますが、人々を魅了する理由はどこにあるのでしょうか。ハーレーの中でも代表的なモデルをピックアップし、魅力を紹介します。

●ソフテイル

 ソフテイルは「ソフト・テイル」の略とされ、かつてリアサスペンションの無かったハーレーのスタイルをアレンジしたモデルです。

 ハーレーにリアサスペンションが搭載されたのは1950年代と言われていますが、それまではリアにサスペンションが無く、エンジンの振動や道路の段差が全て伝わる非常にハードな乗り心地でした。

 しかし、リアサスペンションが搭載されると、「リアのサスペンションが無い方が美しく見える」という理由で、取り外すカスタムが流行しました。その流行をハーレー自体が取り入れたモデルがソフテイルです。リアサスペンションを搭載しつつ、それが見えないスタイリッシュな外観を持っています。

Milwaukee-Eight 114エンジンを搭載したBREAKOUT 114

 また、ハーレーの特徴として「ソフテイル」という同じモデルの中にも、いくつかの車種がラインナップされています。2020年現在、最も手頃な車種は「LOW RIDER」の183万5900円~、最も高額の車種は「BREAKOUT」の284万4600円~となっています。排気量は1746ccと1868ccの2種類があり、ハーレーらしさを感じられるモデルです。

●スポーツスター

「スポーツスター」は、レースに勝つために開発されたモデルです。他のモデルに比べて車体が軽く、女性やハーレーが初めてという人にも乗りやすいモデルです。また、カスタムパーツも豊富なため、「自分好みのスタイルに仕上げてみたい」と考えている人にもピッタリと言えるでしょう。

 アメリカでは、スポーツスターをベースに、舗装されていない路面を走る競技であるダートトラックレースに参加するという人もいるようです。

IRON 883

 スポーツスターの価格は、「IRON 883」の137万3900円から「ROADSTAR」の158万8400円となっています。排気量は883ccと1200ccの2種類が設定されており、車体の軽さと相まって、どちらも力強さを感じられるでしょう。

●ツーリング

「ツーリング」は長距離を走り抜くために開発されたモデルです。ソフテイルやスポーツスターに比べて、非常にきらびやかな外観をしており、乗り心地が良く、収納や装備なども充実しています。

 バイクを運転するライダーだけでなく、後席に乗るパッセンジャーについても考慮されているため楽な姿勢で走り続けることができ、長時間乗っても疲れない車体設計となっています。

 また、クルマでは当たり前となっているオーディオやオートクルーズ機能なども装備されており、長時間走行でも退屈しない工夫がされています。

ELECTRA GLIDE STANDARD

 ツーリングは、最も手頃な価格の「ELECTRA GLIDE STANDARD」が295万9000円~、ハイグレードモデル「ROAD GLIDE LIMITED」が399万6300円~となっており、排気量は1746ccと1868ccの2種類です。疲れを感じさせない余裕のあるパワーや扱いやすさを兼ね備えています。

●CVO

「CVO」は、ハーレーダビッドソンの職人が組み上げるモデルです。「カスタム・ビークル・オペレーション」の略で、他のモデルと異なり、専用のオリジナルパーツや、手作業でのペイントなど、特に手間をかけて製造られています。外観はツーリングと似ていますが、クルマのような背もたれの付いたシートや、幅広なトライク形状の車種もあり、外装や収納も豪華な仕様に仕立てられています。

 かつてはアメリカのみで限定生産されるモデルでしたが、高まる人気とニーズに応え、カタログモデルとしてラインナップされました。また、CVOでは最新システムやパーツが搭載されることも多く、他のメーカーに先駆けてLEDヘッドライトを搭載したとも言われています。

CVO STREET GLIDE

 CVOは、「CVO STREET GLIDE」の469万5900円から「CVO TRI GLIDE」が638万円~となり、排気量も1923ccあり、高級自動車のような価格帯となっています。

●トライク

「トライク」は、ハーレーの三輪モデルです。最大の特徴は、大型自動二輪免許が無くても普通自動車免許(MT)があれば乗ることのできる点がポイントです。

 ハンドルなどの前部は、ハーレーならではのシルエットを踏襲しつつ、後部はゆったりとしたシートや収納スペースなどを装備しています。ハーレーには乗ってみたいけど、バイクの免許を取るのはハードルが高いと考えている人に、おすすめしたいモデルです。

 また、高速道路料金は二輪車と同じ軽自動車扱いとなるため、コスト面でもメリットがあります。さらに、免許区分は普通車になるため、ヘルメットの着用義務がなく風を感じながら爽快に走ることができますが、飛び石などを考慮するとヘルメットの着用をオススメします。

TRI GLIDE ULTRA

 トライクは、最も安い「FREEWHEELER」が382万300円~、最も高い「TRI GLIDE ULTRA」が471万7900円~となり、排気量はCVOよりも若干小さい1868ccとなっています。

※ ※ ※

 ハーレーは、スタイルや排気音など、個性的な世界観を持つバイクとして多くの人を魅了しています。「乗ると辛い姿勢になる」「我慢を強いられる」と言われることもありましたが、多彩なモデルがあるため、好みや相性に合わせることも可能です。また、海外ではドラッグレースやダートトラックレースなどに参加していることも少なくありません。

 ハーレー・ダビッドソンの店舗は国内の各都道府県にありますので、興味を持った人は、一度店舗に足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。

※記事内の価格は消費税抜きの表示です。

【了】

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