美味しいアジフライを求めて走る旅 三浦市『地魚料理 松輪』は黄金アジが狙えるお店

アジと言えばアジフライ! というライダーのために、美味しいアジフライを味わえるお店を紹介します。三浦市『地魚料理 松輪』を訪れました。

黄金の名を冠した魚はサバのみにあらず、松輪のアジも絶品の味らしい

 神奈川県三浦半島の先端、三崎と三浦海岸を結ぶ県道215号は、海を間近に感じながら適度なワインディングが楽しめる、渋滞することもあまり無い快適なツーリングルートです。この辺りでランチと言うと、三崎でマグロ料理を食べるというライダーが多いと思いますが、マグロ以外の魚も美味しい店があるのです。

「地魚料理 松輪」のアジフライ(大)(880円)を定食セット(550円)でオーダー。茶碗蒸し、小鉢、香の物、味噌汁がつく。味噌汁はプラス165円であら汁に変更。アジのサイズからしてご飯は足りません

 江奈湾に面した松輪にある「みうら漁協」直営の「地魚料理 松輪」を訪れました。“松輪”と言えばサバが有名で、“西の関サバ、東の松輪サバ”と言われるほどのブランド魚です(シーズンは8月から12月)。

 また“黄金のサバ”とも呼ばれていますが、松輪ではもうひとつ、黄金の魚が食べられます。それが“黄金アジ”なのです。

 一般的に真アジは回遊魚ですが、同じ真アジでも餌が豊富な根について(“根付き”と呼ばれています)、回遊せずに一箇所で生息していると体が大きくなり、脂が乗って魚体はまるで黄金色になります。これを黄金アジと呼びます。関東では、内房の金谷(千葉県)が有名ですが、東京湾の対岸にある松輪や観音崎周辺(神奈川県横須賀市)でも揚がるそうです。

漁港の奥にあるエナヴィレッヂの2階が「地魚料理 松輪」。駐車場は広いのでバイクを停めるのに困ることはないが、路面は舗装ではなく砂利なので注意が必要

 回遊するアジは定置網などで獲りますが、黄金アジは根についているため一本釣りです。そのため漁獲量も少なく、希少性も高い魚になっています。

何度も行きたくなる味、次こそは“黄金アジ”を……

「地魚料理 松輪」は漁協直営なので、新鮮な魚を出すお店です。シーズンであれば松輪サバや金目鯛など、その日に獲れた魚が味わえます。筆者(増井貴光)は知らなかったのですが、じつは黄金アジは年間通して獲れるそうで、この日も早い時間ならメニューにあったそうです……これは、かなりショックでした。

めずらしい魚やおすすめのメニューは黒板に書かれている。完売の札が貼ってある「黄金あじフライ」が悔しい! 次回は早めに来なくては……

 気を取り直して黒板メニューにある「アジフライ(大)」を定食でオーダーしました。「地魚料理 松輪」は建物の2階にあり、テラス席からは房総半島の先端と太平洋が望めます。東京湾の入り口は行き交う船も多く、そんな景色を楽しんでいるとアジフライが到着!

 アジフライ(大)は、予想よりかなり大きくて厚みもあります。ちなみに(中)は二回りほど小さいそうです。早速いただきます。

 外はサクサク、中はふわふわでジューシー、味も最高に美味しい! これはもしかしてレポート2回目にして最高のアジフライに出会ってしまったのかもしれない(前回は逗子市の『魚平商店』をレポート)。しかも大きくてボリューム満点。定食セットのご飯が足りなくてお替りしました。

 とにかく大満足なアジフライでした。普通のアジでこれだけ美味しいのに、更にその上をいくという黄金アジは、一体どれだけ美味しいのでしょうか? これはリベンジしなければ……。

アジフライは大きいだけではなく厚みも凄い! 衣のサクサクと身のフワフワのハーモニーがたまりません。価格は(大)が880円、(中)が750円

 アジフライだけでなく、刺身もその日に獲れたものを日替わりで出しているとか。「地魚料理 松輪」は何度も行きたくなるお店でした。

■地魚料理 松輪
所在地:神奈川県三浦市南下浦町松輪264 エナヴィレッヂ2階
営業時間:11時から16時、ラストオーダー15時(火曜定休)

【了】

【画像】これ以上ない美味さ!? 松輪のアジフライ定食を見る(13枚)

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Writer: 増井貴光

旅をライフワークにバイク専門誌などで活躍するカメラマンでコラムニスト。国内だけでなく、アメリカでランドスピードレースやドラッグレースの撮影を続けている。著書としてユタ州ボンネビルで最高速に挑戦するライダーを撮影した写真集『bonneville』と、ルート66を実際に走って撮影した『movin’on』がある。また撮影だけでなく、イベント等の企画・運営にも携わるなどその活動は幅広い。愛車はハーレーFLTRXS、ホンダXR250とCT110

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