自転車のアドベンチャーモデル? キャノンデールの新型「Topstone Carbon 6」にはどんな特徴が?
アメリカの大手老舗自転車ブランド「cannondale(キャノンデール)」より、グラベルバイク「Topstone Carbon 6(トップストーンカーボン6)」がリリースされました。どのような特徴があるのでしょうか。
見た目はロードタイプながら、オフロードも得意な「グラベルバイク」
アメリカの大手老舗自転車ブランド「cannondale(キャノンデール)」より、グラベルバイク「Topstone Carbon 6(トップストーンカーボン6)」がリリースされました。ロードバイク然としたフォルムながらもグラベルと称するダート走行を楽しむための設計は欧米を中心にカルチャーを築き上げているジャンルです。当然日本でも人気が高まっています。モーターサイクルで言うところのアドベンチャーモデルに近い環境を駆け抜ける自転車です。
ロードバイクのように颯爽と走りつつ、未舗装路にも対応し、大量の荷物を積載する機能もあり、バイクパッキングといったアドベンチャーツアーも、この手のバイクは得意としています。
キャノンデールの「トップストーンカーボン6」は、超軽量サスペンションシステム「Kingpin(キングピン)」を搭載しています。オンロードで快適な乗り心地を実現することはもちろん、オフロードでこれまでのすべてのロードバイクを凌駕する圧倒的性能を発揮します。
独自の機構である「キングピン」とは、最大30mmのフレックス機能を持つサスペンションシステムで、リアトライアングルに配置されています。シートチューブに内蔵されているスルーアクスルピボットが固定式のステー設計では成し得ない「しなり」をもたらし、ショックやリンケージなど複雑な構造にしなくても、優れたライドフィーリングを提供してくれます。またダートで本領を発揮するだけでなく、舗装された路面でさらにスムーズに走ることを可能にしました。
フォークレッグの内側と外側両方に装備されたマウント用アイレットをはじめ、ギアとボトル用のマウントが装備されており、インターナルドロッパーポストにも対応します。さらには、スピードリリーススルーアクスルが搭載されており、大きなタイヤを装備できる十分なクリアランスが確保されています(最大40mm幅のタイヤまで対応)。幅広いフィールドで走ることを想定した設計となっています。
2×10の20段変速のギアは、フロントは46/30を採用し、オンロードでもオフロードでも妥協のない走りを実現。ロードバイクとしての高速走行から、オフロードでの低速走行まですべてをカバーすることができます。
フレーム全体のバランスは、キャノンデールの「プロポーショナルレスポンス」と呼ばれる設計技術を通してサイズ別にカスタム調整されています。
カーボンレイアップとチューブ径は、ライダーの体格に最適な快適性とフレーム剛性を実現するため、徹底的に計算されています。セットアップ不要で、基本的にはメンテナンスも不要です。
カラーリングはメタリックに輝く「ビートルグリーン」と、アウトドアシーンにマッチする「アビスブルー」の2種類で、ビジュアルにも妥協ありません。
これだけのスペックを盛り込みながら28万6000円という競争力のある価格(消費税10%込み)を実現。こんなマルチパーパスな自転車なら、道を選ぶことなく冒険の旅に出たくなるのではないでしょうか。
Writer: 山本健一
サイクルジャーナリスト(人力バイクのほう)。ジャーナリスト歴20年、自転車競技歴25年の公私ともに自転車漬け生活を送る。新作バイクレビューアー、国内外レースイベントやショーの取材、イベントディレクターなど、活動は多岐にわたる。