いったいなぜ? バイクで通れないアンダーパスが存在する理由とは
渋滞や事故防止の観点から、設計されているアンダーパスが存在する理由を解説します。
バイクが通行禁止となっているアンダーパスが存在する理由
渋滞や事故防止の観点から、設計されているアンダーパス。実は、バイクの通行が禁止されている場合がほとんどです。なぜバイクは、アンダーパスの通行が禁止されているのでしょうか。

アンダーパスは、道路や鉄道の線路と交差する際に、下をくぐりぬける形になっている道路のことを指します。
アンダーパスに進入する際は下り坂で速度がつきやすく、出口は上り坂でスピードを上げていく必要があります。そのため、時速30km規制のある原動機付自転車は、他のクルマとの速度差が生じやすい状況となります。
しかも、アンダーパスを通行できないのは、原動機付自転車のみではありません。アンダーパスによっては、すべての二輪車が通行禁止となっているなど、指定される車両にばらつきがあり、ライダーたちの混乱を招いています。
この問題については、一般社団法人 日本二輪車普及安全協会も「東京・新橋のアンダーパスは”うっかり進入”のライダーが後を絶たない」と述べているほど深刻な問題となっています。
例えば、国道15号(第一京浜)から都道316号(昭和通り)に抜ける約500mのアンダーパスである「新橋地下自動車道」は、二輪車の通行が終日禁止されています。
地下道内の急カーブが事故を誘発する恐れがあるために、規制されているのですが、銀座に通じる幹線道路であるため、戸惑う人も少なくありません。
同協会の定点観測調査によると、1時間ほどの間に7台のバイクがアンダーパスに進入しているといい、標識に気づかずに進入してしまうケースだけでなく、直前で気づいて引き返すバイクもいるなど、危険な状況となっています。

なお、バイクが通行可能なアンダーパスなのかどうかは、直前に掲示されている標識を確認する方法が主となりますが、また、同協会のWebサイト内には、全国約500か所の「二輪車通行規制区間情報」が提供されているので、参考にすると良いかもしれません。
通行禁止のアンダーパスに誤って進入してしまった場合は、交通違反となります。違反点数2点と反則金6000円が課されることとなるため、細心の注意を払って運転することを心がけましょう。
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