カナダの自転車ブランド「サーヴェロ」から新型クライミングロードバイク「R5」登場

カナダの自転車ブランド「cervelo(サーヴェロ)」が、新たに上りに特化したクライミングロードバイク「R5」をリリースしました。どのような特徴を備えているのでしょうか。

サーヴェロ新型バイクは軽さに注力、快適性も向上

 カナダの自転車ブランド「cervelo(サーヴェロ)」が、新たに上りに特化したクライミングロードバイク「R5」をリリースしました。この「R5」は4回目のフルモデルチェンジを行なったロングセラーモデルですが、これまではクラシックバイクという、オーセンティックな位置付けでした。それが満を持してフレームの方向性を「軽さ」にフォーカスし、再定義しています。

プロサイクリストからの要求に応えつつ、軽量化に注力した「cervelo(サーヴェロ)」の新型クライミングバイク「R5」

 サーヴェロというブランドは、エアロダイナミクスに特化した自転車を優れたエンジニアリングによって生み出し、一世を風靡しました。トライアスロン用バイクでは神格化されるほどで、サーヴェロの自転車形状を模倣するメーカーが多数出現するなど、大きなムーブメントを起こしているブランドです。そして軽量バイクの製作にも意欲的であり、ツール・ド・フランスをはじめとするビッグレースで勝利に貢献するなど、強豪チームが選ぶトップメーカーのひとつです。

 軽量バイクのジャンルに位置する「R5」は、ピュアクライミングバイクに進化を遂げたことで、前作から大きな変更点がふたつあります。

 ひとつは軽量化。これまでも十分に軽かったのですが、さらに130gの軽量化(先代比16%減)を実現し、フレーム単体では695g(51サイズ)となっています。

 しかし、軽くしたからといって剛性を損なえば運動性能が低下してしまいます。剛性を保つためにフレームチューブの断面を大きくすることで、ねじれにくくしています。

 もうひとつの大きな変更は剛性バランスの最適化です。先代モデルでは走行性能は高かったものの、剛性が高過ぎるあまり快適性が損なわれていたという側面がありました。そこでプロライダーからのフィードバックを得て改善し、剛性を最適化、快適性を向上させています。これにより疲労が軽減され、レース機材としてより効果的なフレームとなりました。

 また、空気抵抗の改善により先代モデルよりもパワーセーブが可能に、トレンドに合わせて太めのタイヤも収まるようフレームのタイヤクリアランスを広げ、およそ34mm幅までのタイヤなら装着できるようになりました。

サーヴェロのバイクはスペイン最大のステージレース『ブエルタ・ア・エスパーニャ』の総合優勝2連覇に貢献

 軽さだけでなく、乗り心地の改善やトレンドにも敏感に反応して設計された新型「R5」は、今後も多くの勝利に貢献するのではないでしょうか。

 サーヴェロ新型「R5」の価格(消費税込み)は、完成車が115万5,000円から159万5,000円(パーツのグレードの違いによる)、フレーム・フォーク+ハンドルバー・ステムのセットが69万3,000円です。

【了】

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Writer: 山本健一

サイクルジャーナリスト(人力バイクのほう)。ジャーナリスト歴20年、自転車競技歴25年の公私ともに自転車漬け生活を送る。新作バイクレビューアー、国内外レースイベントやショーの取材、イベントディレクターなど、活動は多岐にわたる。

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