世界規模の走りとパドックの迫力に驚かされたMotoGPサンマリノグランプリ! レーシングライダー石塚健のレース観戦レポート
レーシングライダー石塚健選手が、自身の参戦するEWCボルドール24hレースの前に立ち寄った、MotoGP第14戦 サンマリノGPをレポートしてくれました。
自身のレース前に訪れたMotoGPサンマリノグランプリ
皆さんこんにちは!レーシングライダーの石塚健です。
先日、イタリアのミザノワールドサーキット マルコ・シモンチェリでおこなわれた、MotoGP第14戦サンマリノGPへ行ってまいりましので、そちらのレポートをしていこうと思います。
というのも、そのサンマリノGPの2週間後には、僕も参戦する FIM EWC 世界耐久選手権の最終戦 ボルドール24時間耐久がフランスのポール・リカールサーキットでおこなわれる為、一足先にヨーロッパに移動してきたという訳です。
ミザノサーキット入りをしたのは、走行初日となる金曜日の朝。僕自身、ヨーロッパでのグランプリ観戦は約3年ぶりでしたので、とてもワクワクしていました。初日とはいえ、サーキット付近には既に沢山のファンが集まり、ヨーロッパでのMotoGP人気を早くも実感。
走行がスタートし、エンジン音が場外まで響き渡り始めると、早くパドックへ入りたい!とテンションが上っていましたが、先ずはかねてからミザノに来たら行きたいと思っていた、加藤大治郎通りへ。ご存知の方も多いかと思いますが、今は亡き日本のレジェンドライダー、加藤大治郎選手の名前がつけられた通りが、サーキットのメインゲートに通じる道にあります。
僕が本気でレーサーになりたいと思ったきっかけになったライダーが、この加藤大治郎選手でした。
誰よりもライディングフォームが綺麗で無駄がなく、強くてカッコいい大治郎選手に、幼いながら憧れ心を抱いていたのです。その大治郎選手本人が拠点としていたここミザノの、幼少期から来たいと思っていた加藤大治郎通りに来ることができて、本当に感無量でした。サーキットの入り口でもあるので、是非ミザノに来た際には皆さんも行ってみてください。
その後はいよいよサーキットのパドック内へ。まず見えてくるのが、各チームの大型トレーラー。チームごとのピット前にぎっしりと並んでいて、物凄い迫力です。そして、これまた大きいホスピタリティガーデンがドーン!と建っています。ホスピタリティーガーデンは、日本ではホスピと呼ばれるもので、チーム関係者やゲストが食事などをとる場所なのですが、やはり世界最高峰レース。
僕自身、昨年までFIM CEV REPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップという、わかりやすくいえばMotoGPのひとつ格下の選手権となるレースに参戦していたのですが、そこでも雰囲気は似たものがありましたが、MotoGPとなるとやはり規模感が違います。
そして今回、様々な角度からレースを見させてもらったのですが、そのひとつがプレスルームやピットビルからの観戦。ライダーとしてや一般客として観戦に来ていると、なかなか入ることができないプレスルームですが、ミザノサーキットのプレスルームはピットの真上にあるので、内側からスタートやピット作業、コースインやアウトなどの様子を間近で見ることが出来ました。
他にも、サービスロード内、いわゆるコースサイドから世界の走りを見て勉強。トップライダーの技術を間近で見ることができ、レベルの高さを改めて確認することができました。今後の自分のレース活動にも、活かしていきたい部分が盛り沢山です。
また、パドックでは多くの日本人ライダー達と遭遇。走行後のリラックスしているライダー達と、レースの話から普段の話まで、様々な話をした楽しいひと時。世界の頂点で戦う仲間達の姿を間近で見て、沢山の刺激をもらい、やはり自分も世界で戦えるライダーになりたいと強く思いました。
ということで次は僕自身が参戦する、FIM EWC 世界耐久選手権 ボルドール24時間耐久レース。自分の実力を世界にしっかりとアピールし、更に成長出来るよう全力を尽くしてきます。
ボルドールのレースレポートも楽しみにしていてくださいね!それではまた。
Writer: 石塚健
(レーシングライダー)埼玉県出身の28歳。3歳からポケットバイクに乗り始め、ロードレースというオートバイ競技に参戦。現在は世界各国で活躍できるライダーを目指して日々、活動中。 2019年から、ヨーロッパでおこなわれる「FIM CEV REPSOL Moto2ヨーロピアンチャンピオンシップ」への挑戦を開始。2024年は「FIM 世界耐久選手権」のトップカテゴリーとなるEWCクラスに、スロバキアのMaco Racing Teamより参戦します。スポンサー募集中!応援よろしくお願いします。