パニアケース3点を標準装備!! ホンダ「CB190X」なら、今すぐ旅に出られる!

バイク館が販売するアドベンチャーツアラー・ホンダ「CB190X」に試乗しました。「184cc」という小ぶりの排気量と「アドベンチャーツアラー」の相性はどうなのか? 非常に気になるところです!

迫力のルックスが所有欲を刺激!

 ホンダ「CB190X」は、中国ホンダで生産されるアドベンチャーツアラーモデルです。

ホンダ「CB190X」に乗る筆者(佐賀山敏行)
ホンダ「CB190X」に乗る筆者(佐賀山敏行)

 このモデルの最大の特長は、標準装備される3点のパニアケース。大排気量アドベンチャーでもパニアケースを標準装備するモデルはあまりありません。ところがCB190Xは184ccという排気量にも関わらず、充実した装備によってライダーの旅心をおおいに刺激してくれるのです。

 注目の装備はそれだけではありません。ウインドスクリーンはライダーの上半身をすっぽり覆うほど大型だし、ナックルガードは高速道路やダートで先行車が跳ね上げた飛び石から手をしっかりガード。防風性にも期待できます。

 さらにエンジンガード一体型のボディガードは安心感に加え、アドベンチャー感を演出する役目も果たしています。大型のフルLCDメーターやヘッドライトをはじめとしたLEDの灯火類も嬉しいポイントといえるでしょう。

ホンダ「CB190X」(45万9000円/税込)
ホンダ「CB190X」(45万9000円/税込)

アップライトなポジションは長距離で効果を発揮しそう

 跨ってみると、大柄な車体にも関わらず、絞り込まれたシート形状によって足つきは良好。筆者(佐賀山敏行)の身長は161cmですが、不安は感じません。

 アップタイプのハンドルによって上半身は起き上がっているので、長距離ライディングでも疲れにくいことは容易に想像できます。足つきの良さも相まって、ロングツーリングを快適にこなせそうです。

 ただ乗り降りの際、車体両側に迫り出したサイドケースに足が引っかかりやすいのが気になりました。街乗りなど、普段は外しておいた方がかえって使い勝手は良さそうです。ちなみにトップケースはヘルメットを収納できるほどの大容量なので、これ一つだけでも十分な実用性を発揮してくれます。

 エンジンをかけてみると、サウンドはじつにジェントルなもの。最近は元気な排気音のモデルも多いのですが、これなら早朝の出発や深夜の帰宅でも神経質にならなくても良さそうです。

ホイールは前後とも17インチを採用。軽やかなコーナリングが楽しめます
ホイールは前後とも17インチを採用。軽やかなコーナリングが楽しめます

重厚な装備を感じさせないほどパワフル

 パニアケースやエンジンガードなど、重厚な装備に対して空冷4ストローク184ccエンジンの最高出力は16.3PS/8000rpm(最大トルクは非公表)……正直に言うと、少し不安がありました。しかし、走り出すとそんな不安は一気に払拭されました。

 車体は重さを感じることなく、意のままにしっかり加速します。パワー不足は感じません。むしろ、前後17インチホイールによって、ロードスポーツ並みに軽やかなコーナリングを楽しめるほどでした。

 しかし、少し倒し込むとステップが接地してしまうので、調子に乗りすぎるのはNG。気持ち良く回るエンジンに気を良くしていると、すぐにオーバーレブになってしまう点も要注意です。車体はよく曲がり、エンジンはよく回るだけに、少し残念。

空冷4ストローク単気筒184ccエンジン
空冷4ストローク単気筒184ccエンジン

 今回は教習所内を空荷で周回したので、非常に楽しく走ることができました。ただ、実際にパニアケースに荷物を満載にして、さらにタンデムもした場合はさすがにパワー不足を感じそう。高速道路を使った長距離移動もちょっと大変かも? 逆に言えば、それ以外の面では非常に良くできたバイクです。

 パニアケースを外したソロライドでは街中をキビキビ走れるし、パニアケースに荷物を満載にした時は下道をのんびりトコトコとツーリング……1台で2つの表情を見せてくれる贅沢なモデルといえそうです。

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Writer: 佐賀山敏行

カスタムバイク専門誌の編集長を経て、現在はヤマハSR400/500に特化したWEBマガジン「The SR Times」を運営する。自身も現在93年式と14年式の2台のSRを持つフリークだが、基本的にはバイクは何でも好き。

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