日本の「スーフォア」を先へつなぐ!! まったく新しい“ヨンヒャク直4” ホンダ「CB400 SUPER FOUR E-Clutch」の魅力に迫る!! ~高梨はづきのきおくきろく。~
毎月「8」がつく日は『高梨はづきのきおくきろく。』です。今回は、ホンダ「CB400 SUPER FOUR E-Clutch」の魅力についてお届けします。
中国市場の盛り上がりが追い風に!
皆さんこんにちは、バイク女子の高梨はづきです!
本日の「高梨はづきのきおくきろく。」は、ホンダの「CB400 SUPER FOUR E-Clutch」に試乗してきたのでお届けしていくよ!
「スーフォア」の愛称で長く親しまれてきた「CB400 SUPER FOUR」が2022年に一度その歴史に幕を下ろし、それが新開発の直列4気筒エンジン(直4)と「Honda E-Clutch(イー・クラッチ)」を引っ提げて帰ってきた。
ただ、昔のスーフォアをそのまま現代へ戻してきたわけではない。エンジンもフレームも新しく作られた、まさに新世代のスーフォアなんだ。
搭載するのは排気量399ccの水冷直列4気筒DOHCエンジン。最高出力58PS/11500rpm、最大トルク38N・m/9750rpm、車両重量187kg、シート高780mm、燃料タンク容量15L、それにE-Clutchやスロットルバイワイヤ、ライディングモードなども搭載されている。
ということで、さっそく乗ってみよう!
身長158cmの私が跨ってまず感じたのが、足つきの安心感。跨った瞬間に車体がキュッと沈み込み、シート高780mmという数字から想像するよりも足が地面へ届きやすく感じられた。
開発チームの方によると、フロントには倒立サスペンション、リアにはリンク式のモノショックを採用していて、初期はしなやかに動いて足つきを助けながら、奥ではしっかり踏ん張れる特性を狙っているんだそう。
ポジションは上半身が自然に起きて視界が広く、腕にも余計な力が入りにくい。
同じ日にフルカウルモデルで心臓部を共有する「CBR400R FOUR E-Clutch」にも乗ったけれど、長時間走るなら私は「CB400 SUPER FOUR E-Clutch」(以下、スーパーフォア)の方が楽に感じた。低速旋回もしやすく、ゆっくり走っているときにも車体の動きをつかみやすい。

試乗日は雨だったけれど、ライディングモードの「URBAN」で走ると、濡れた路面でも扱いやすく安心感があったよ。走り出せば、やっぱり4気筒。低回転域では扱いやすく、スロットルを開けていけば滑らかに回転が上がっていく。
「CBR400R FOUR E-Clutch」が中~高回転域へ鋭く伸びていく印象だったのに対して、スーパーフォアは直4の存在をもっと身近に感じながら楽しめるような感覚があった。
その違いのひとつが「音」だ。
開発チームのお話によると、先代ではシート下側から空気を取り込んでいたのに対して、新型では吸気口を車体前方へ持ってくることで、直4の吸気音をよりライダーへ届けやすくしたんだそう。さらに左右の吸気ダクトは長さなどを変えることで、音の特性まで調整しているという。
「CBR400R FOUR E-Clutch」が走行風を利用して中~高回転域の伸びを引き出す方向に作り込まれているのに対して、スーパーフォアは直4エンジンの音をライダー自身が楽しめるようにする。
同じエンジンでも、空気の取り込み方から性格を変えているのがおもしろいよね。
音へのこだわりは排気側にもある。マフラーは日本仕様と中国仕様で外観はほとんど同じでも、内部構造が異なり、日本仕様では2室構造として部屋をつなぐパイプの本数や太さ、長さまで調整して、より低音を感じられる方向へ作り込んでいるという。

そして今回、どうしても聞いてみたかったことがある。そもそも、なんで今、400ccクラスの直4を新しく作れたんだろう?
400ccクラスの直4と言えば、日本のバイク好きにとって特別な存在だけど、排出ガス規制や開発コストを考えれば、昔のように簡単に作れる時代ではない。その背景にあったのが、中国市場だった。
先代が生産終了となった頃から、社内では日本にこういったミドルクラスが必要だという声が上がっていたそう。ただ、日本市場だけの販売規模で新しい直4を成立させるのは難しい。
そこで中国向けモデルと一緒に開発することで規模を確保し、日本でも新たなモデルを商品として成立させることにつながったという。
私は中国のバイク事情について、都市部では電動バイクばかりなのかな? くらいのイメージを持っていた。
ところが実際に中国へ足を運んだ開発チームの話によると、趣味としてバイクを楽しむ若いライダーも多く、峠へ集まって仲間同士でバイク談義をする姿は「昔の日本の若者みたいだった」という。
一方で、速く走るだけではなく、ファッションとして楽しんだり、仲間と集まったり、SNSで自分のバイクやスタイルを発信したりと楽しみ方は今っぽい。女性ライダーも多く、その熱量から開発者の方自身も刺激を受けたそうだ。
日本で一時代を築いた400cc直4が、海外で生まれている新しいバイク文化の力も借りながら日本へ帰ってきた。なんだかおもしろい巡り合わせだよね。

そして新しいスーパーフォアを作った開発チームも興味深い。設計には経験豊富なメンバーが入り、実際にテスト車に乗って味付けやセッティングを行うメンバーには、比較的若い世代も加わったという。いわば新旧の融合だ。
30年以上の歴史を持つ名前だからこそ、それぞれが思い描く「スーフォア像」も違う。何を残して、何を変えるのか。そんな議論を重ねながら、「新しいスーフォア」を作っていったそうだ。
そして「変えたもの」のひとつがE-Clutchで、じつは開発当初、E-Clutch無しだったという。
その後、先に登場した650ccクラスのE-Clutchが市場に受け入れられたことや、中国市場での競争力、新しい「CB」ブランドを際立たせる装備としても有効だと判断され、搭載へ舵を切ったそう。
仕様違いでE-Clutch無しの設定についても議論はあったものの、今回はE-Clutch標準装備のみを選んだ。それでもクラッチレバーは残されているから、自分で操作することも、バイクに任せることもできる。
昔からスーパーフォアを知る人にも、これから初めて触れる人にも、それぞれの乗り方ができるということだ。

新しいスーパーフォアに乗って、開発チームの話まで聞いたあとで、改めて車体を見ると、丸目のヘッドライト、4本のエキゾーストパイプ、タンクからテールへ続くシルエット……ちゃんと「スーフォアだ」と感じられるものがある。
だけど、その中身は新しい。新設計の直列4気筒、新しいフレームやサスペンション、電子制御、そしてE-Clutchなど。
日本で長く愛されてきた400cc直4の文化や中国で生まれている新しいバイクの楽しみ方、そしてベテランと若い世代の開発者たち。それぞれが交わったからこそ生まれた「令和のスーパーフォア」なんだと思う。
昔の存在をそのまま取り戻したんじゃない。その名をこの先へつなぐために新しく作り上げたんだね。
実際に乗って、開発者の方たちの話を聞いて、私はそんなバイクなんじゃないかなと思ったよ。
ということで本日はここまで。また「8」の付く日にお会いしましょ~♪

Writer: 高梨はづき/hapi
(役者/YouTuber)17歳で普通自動二輪免許取得し、当時の愛車はホンダCB400T。声優を目指して専門学校に入学後、勉学に専念するため同車を手放し一時バイクを離れる。2020年3月にカワサキ・エストレヤを購入し、数年ぶりにバイクの世界にリターン。声優活動を経て、現在は舞台役者・バイカーモデルとして活動中。同時に"hapi"名義でYouTubeチャンネルを開設、自身のバイクライフをマイペースに投稿してます!チャンネル登録お願いします!!











































