3輪バイクとトライク これまでの国内市場の変遷とは?

近年、国内外の各メーカーから販売さている3輪バイクは、2輪でも4輪でもない、独自の乗り味が魅力の個性的な存在です。

認知度を高めつつある3輪バイクという存在

 2018年9月、ヤマハが前2輪タイプの大型スポーツバイク、「NIKEN(ナイケン)」の日本国内販売を正式に発表しました。前輪が2本、後輪が1本という3輪バイクの市販化は、ヤマハにとっては2014年に発売開始した前2輪小型スクーター「TRICITY(トリシティ)」以来、2車種目となります。

ヤマハの大型3輪バイク「NIKEN(ナイケン)」

 日本を代表するバイクメーカーのひとつであるヤマハが、積極的に3輪バイクを市場へと投入することで、2輪=バイクでもない、4輪=クルマでもない、“3輪”という乗り物の認知度が少しずつ上がってきました。

 そもそも、日本国内においての3輪市場は、長らくサイドカーが主流となっていました。バイク(本車)の横に、サイドカー(側車)を装着した乗り物がサイドカーであり、該当車両の排気量に即した自動二輪免許の取得と、ヘルメットの着用が義務付けられています。

 サイドカーを製造販売するメーカーは、日本国内はもちろん世界各国にあります。また、バイクとサイドカーは別メーカーで構成するのが一般的ですが、米国のハーレーダビッドソンが2011年モデルを最後にサイドカーの販売から撤退したため、現在ではロシアのウラルがオールインワンの新車を販売する唯一のメーカーとなっています。

ハーレーダビッドソン製のトライク

 一方で、90年代後半より少しずつ目にするようになった3輪が、トライクです。サイドカーと同様に、基本的にはバイクですが、後輪がクルマのように2本装着されており、前1輪、後2輪というスタイルが特徴です。古くは、米国のハーレーダビッドソンが荷物をたくさん積めるバイクとして、1932年から1973年まで製造販売していました。
 
 日本国内では、トライクは自動車免許で乗車可能であるため、「バイクに憧れていたけれども免許を持っていない」というご年配の方や、障害がありバイクに乗れない方に支持される傾向にあります。また、ヘルメットを着用する必要がないのも、サイドカーとの大きな違いです。

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