“ソトカン”? “ガイカン” ? 「外環」という道路は何て読む? バイクで走るときの注意点は
日本には「外環」と呼ばれる道路があります。これをどう読むかで住んでいる地域や出身地がある程度、特定できることがあります。関東と関西の代表的な「外環」をバイクで走行する際の注意を紹介します。
「外環」をどう読むかで出身地が分かる?
日本には都市の中心からだいぶ外側を大回りする「外環」と呼ばれる道路があります。漢字からも推測できるように、この道路は、外側を通る環状道路を意味しています。
東京外環自動車道や大阪外環状線を筆頭に、名古屋外環状線、福岡外環状道路、釧路外環状道路など、全国にはたくさんの外環がありますが、関東と関西の代表的な「外環」はぞれぞれ読み方が異なります。どんな読み方をするのでしょうか。
関西の「外環」は一般道
まず、「外環」を「ソトカン」と読む人は関西の方が多いのではないでしょうか。
「ソトカン」は「大阪外環状線(おおさかそとかんじょうせん)」を示します。高速道路の近畿道や中国道が並行する大阪府道2号大阪中央環状線「チュウカン」の外側にあたるため「ソトカン」となっています。
この道路は大阪府池田市から泉佐野市まで東側に大回りする道路で、国道171号線と国道170号線などで構成されています。
全線が一般道ですので、バイクの通行が全くできないというところはありませんが、原付での走行については一部の跨道橋は通行できず、側道を走らないといけない場所があります。原付で初めて通る場合は事前に規制箇所を調べておいたほうがいいでしょう。
首都圏の「外環」は高速道路と一般道
対して関東圏では「外環」を「ガイカン」と読む方が多いでしょうが、単純に「ガイカン」と読むというよりは交通情報などで「ガイガンドウ」と耳にするほうが多いかもしれません。
ガイカンとは一般的に「東京外かく環状道路(とうきょうがいかくかんじょうどうろ)」を指していて、その高速道路部分を示す「外環道(がいかんどう)」は「東京外環自動車道(とうきょうがいかんじどうしゃどう)」の略称となります。
外環道は東京都練馬区の大泉JCTから千葉県市川市の高谷JCTまでを結び、2018年6月に埼玉県三郷市の三郷南ICと高谷JCTの間が開通して、関越道から東関道または首都高湾岸線まで首都高の都心および中央環状線を通らずに行くことが可能になりました。例えば関越道、東北道、常磐道方面から東京ディズニーリゾートに行くときなどに非常に便利です。
外環道のバイクでの通行は、一般的なバイクの高速道路の制限となり、125ccを超えるバイクのみ通行可能です。また、2人乗りも「年齢20歳以上」かつ「大型自動二輪車免許又は普通自動二輪車免許を受けた期間が通算3年以上」という条件を満たしていれば可能となります。
料金については少し前まで均一料金だったこともあり、ETCを装備したバイクと現金支払では料金が異なる区間があります。特に短い区間ではETC搭載車の方が安くなります。ETC非搭載のバイクでは料金に注意して利用したほうがいいでしょう。
また、125cc以下のバイクでは高速道路部分は走行できませんが並行する国道298号が走行可能です。和光北IC付近から高谷JCTの国道357号まで側道として整備され、東京外環自動車道に沿って走行できます。
環状道路なのに、グルグル回ることのできない道路
紹介した2つの「外環」は環状道路の名前が付いていますが、途中が途切れていてグルグルと回ることできない環状道路です。用地確保ができずに道路が途切れているというのもありますが、地形的には東京湾や大阪湾が遮っているともいえそうです。
なお、バイクの通行規制については、一般社団法人日本二輪車普及安全協会がウェブサイトで情報提供を行っています。初めての道をバイクで通る際は、確認しておくとよいでしょう。
【了】