マクドナルドが導入した電動3輪「aidea AAカーゴ」 配達員の満足度は?

マクドナルドは2020年10月より、同社が展開する「マックデリバリーサービス」の宅配車としてaidea製の電動3輪バイク「AAカーゴ」を正式採用しました。配達員の満足度はどの程度のものなのでしょうか。

本格採用のAAカーゴ、その評判は?

 マクドナルドは2020年10月より、同社が展開する「マックデリバリーサービス」の宅配車としてaidea(アイディア)製の電動3輪バイク「AA-Cargo(エー・エー・カーゴ)」を正式採用しました。

aidea製「AAカーゴ」マクドナルド仕様車の乗る配達員(※写真はイメージ)

 2010年に導入されたマックデリバリーサービスでは、これまでデリバリー用の車両としてホンダ「ジャイロキャノピー」をメインに採用していましたが、環境への配慮、持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして電動バイクを採用することを決定。10月中に約100台が配車される予定となっています。

 今回の電動バイク採用や使い勝手について、マクドナルドの担当者は次のように話します。

「今回マクドナルドではAidea社のEV三輪バイクを本格導入することに決めました。テスト期間中に、安全性や走行性が問題ないことが確認できたためです。この点がまず評価ポイントかと思います。

 また、現場の意見として「音が静か」「ライトが明るくて夜の運転がしやすい」なども評価ポイントとなっているようです」。

今後はどんなアップデートが施される?

 また、AAカーゴを製造するaideaのマーケティング部 マーケティングディレクター 成田 裕一郎さんにAAカーゴの優れている点や今後のアップデートなどについて話しを伺ってみました。

aidea製「AAカーゴ」マクドナルド仕様車

―――マクドナルドで正式に採用されたAAカーゴですが、評判はいかがですか?

 マクドナルドさんが試験導入された際に一番のメリットは“ガソリンスタンドに行く必要がない”という点にあるとお聞きしています。デリバリーが多い店舗では、混み合っている時間帯に燃料の残量を気にしなくていいというのはかなりメリットがあるようです。

 走行音の静かさについては、メリットも大きい反面、歩行者などから気づかれにくいという意見も頂いているため、インバーターで電車のように音を出すことも検討しています。

―――電動バイクで問題視されることの多い航続距離ですが、実際のところ業務に支障がでることなどはあるのでしょうか。

 バッテリーの充電についても、よっぽど忙しい店舗でも一日持つようです。さきほどの回答と重複しますが、業務終了後に充電しておくだけという気軽さも好評のようです。

 また、業務中にバッテリー残量が心配な場合は、店舗に戻った際に充電させておくことで、さらに航続距離を伸ばすことも可能です。

―――10月には約100台が納車されるとのことですが、メンテナンスなどはどのように対応されるのでしょうか。

 現状ではメンテナンストラックによるサポートが中心となりますが、今後、導入台数の増大に合わせて全国各地に展開しているテクニカルショップを増やして対応していきます。

―――今後はどのようなアップデートが行われるのでしょうか。

 AAカーゴでは後輪それぞれにインホイールモーターを備えていますが、このモデルでは左右の駆動力をそれぞれ調整することが可能となっています。

 そのため、ゆくゆくは狭い路地などでも最小回転半径で車両を取り回せる機能などを追加する予定です。もちろん、そのほかにも必要な機能などがあれば随時、アップデートして参ります。

※ ※ ※

 昨今では日本郵便もホンダ製の電動バイクを導入するなど、徐々に二輪車の電動化への動きが見られるようになってきましたが、業務以外で使用される電動バイク市場がどのような展開を見せてくれるのか期待が高まります。

【了】

【画像】アメリカンなマックとイタリアン・デザインの「AAカーゴ」のコラボ配達車を画像で見る(12枚)

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