元MotoGP王者ロレンソがクラッチローを口撃! ミラーやエスパルガロを巻き込む泥仕合に展開

2021年3月28に開幕戦が行われるMotoGPですが、元王者であるホルヘ・ロレンソのSNS上での発言が物議を醸しているようです。どのような内容だったのでしょうか。

問題となった元王者の発言とは

 3度MotoGPクラスのチャンピオンに輝き、250ccでも2度タイトルを獲得したホルヘ・ロレンソのSNSでの発言が、物議を醸している。

2019年に現役を退き、2020年はヤマハのテストライダーを務めたホルヘ・ロレンソ(写真は2019年)

 シーズン開幕を控え、公式テストがカタールのロサイル・インターナショナル・サーキットで行われていたが、その期間中、MotoGP公式が2コーナーで転倒したカル・クラッチローの画像をインスタグラムに投稿。するとロレンソが「だから言っただろう……」とコメントを残した。

 この発言は、2020年にヤマハ・ファクトリーのテストライダーを務めていたロレンソが、第一線を退いたばかりのクラッチローにその座を奪われたことに端を発するもので、以前にも「金を銅と交換するようなもの」とMotoGPでのタイトル獲得経験が無いイギリス人ライダーを揶揄していた。

2021年にヤマハのテストライダーを務めるカル・クラッチロー

 元王者がテストライダーに就任した当初はワイルドカードでの参戦も予定されていたが、新型コロナウイルスの影響で2020年はワイルドカードそのものが不可に……。結局、テスト自体も2月にマレーシアのセパン、10月にポルトガルのポルティマオで2019年型のYZR-M1を使って実施された2回のみで、お役ご免となった。

 ポルティマオでのパフォーマンスが奮わなかったことも契約更新に至らなかった理由のひとつだと考えられているが、本人としては「ヤマハから2020年のテストはもう無いと聞いていたので、急きょ呼び出され、コンディションが十分整わなかった」と不本意な思いもあるようだ。

 しかし、この問題発言にはMotoGP公式がまず反応。
「ターン2で転倒したのは、カル・クラッチローだけではありません。日が落ちて気温が下がったため、何人かのライダーがグラベルに突っ込んでしまいました。幸いにも全てのライダーが無事でした」とフォローした。

ドゥカティ・レノボ・チームのジャック・ミラー

 続いて現役ライダーも続々反論。クラッチローの弟分、ジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)が「子どものように振る舞うのをやめて、大人になったらどう?」とコメントを返すと、熱血漢として知られるアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング・チーム・グレシーニ)も「僕はチャンピオンになるよりも良い人間になりたい。愛してるよ、カル!」と呼応した。

 すると今度はマヨルカの英雄(ロレンソ)が反撃。

 ミラーに対しては「スマホを置きなよ。あとストッピー(停車時に後輪を浮かせるアクロバティックな技)なんかやめて、さっさとレースを始めたらどう? キミももう26歳なんだし、大事なことに集中して、才能を無駄にしないようにね」

 エスパルガロには「良い人間性とタイトル、両方あったほうがいいでしょ? チャンピオンになるのは素晴らしい感覚だと断言できるし、いつかキミにもなってほしいもんだ」とタイトルに縁遠いことを皮肉り、さらに「18年間で0勝っていうのは本当なの!? キミのマネージャーが野獣なのは知っているけど、いまだにキミがMotoGPに参加できているのは奇跡だよ。少なくともカルとジャックは勝った経験があるよ」と現役時代さながらの攻撃性(?)を発揮した。

 ミラーとエスパルガロのコメントには多くの関係者から「いいね!」が付き、ロレンソは分が悪いが、標的となっているクラッチローは昨秋から続くこれらの発言を一貫してスルー。「結局のところ、オレが彼に言うことなんて何も無いよ」と大人の対応を見せている。

【了】

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Writer: 井出 直人

ロードレース専門誌時代にMotoGP、鈴鹿8耐、全日本ロードレース選手権などを精力的に取材。エンターテインメント系フリーペーパーの編集等を経て、現在はフリーランスとして各種媒体に寄稿している。ハンドリングに感銘を受けたヤマハFZ750がバイクの評価基準で、現在はスズキGSX-R1000とベスパLX150を所有する。
Twitter:@naoto_ide

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