バドミントンラケットでおなじみのヨネックスから、カーボンロードバイクにシマノ製最新パーツを搭載した限定車が登場

バトミントンラケットでおなじみのスポーツ用品メーカー「YONEX(ヨネックス)」から、カーボンフレームバイク(自転車)にシマノ製最新コンポーネントを標準装備した限定車が発売されます。

2021年で創業75周年、カーボンテクノロジーに磨きをかける

 テニスやバトミントンのラケットやゴルフ用品などを手がけるスポーツ用品メーカーの「YONEX(ヨネックス)」は、カーボンラケットの製造技術を活かした超軽量な競技用ロードバイクフレームを2014年から製造しています。

ヨネックスのカーボンフレームにシマノ製の最新コンポーネントが組まれた限定車(完成車)

 ヨネックスのカーボンロードバイクフレームは、ブランド名としてかつてラケットなどに使われた由緒正しき名称「CARBONEX(カーボネックス)」が与えられています。

 ヨネックスがなぜ自転車を? それはカーボン繊維を熟知したメーカーがその技術を活かして新事業を模索、そして健康増進に適し、スポーツとしても人気が高まっていた自転車・スポーツサイクル事業への進出を決めたといいます。

 発売当時より新潟の長岡工場で一貫生産される純国産製品は、業界基準以上の軽さはもちろん、「X-フラーレン」や「ゴムメタル」といった類を見ない新素材を用いたジャパニーズメイドのバイクです。

 炭素原子がサッカーボール状に結合したフラーレン分子に、特殊な生成技術をもって放射線状に腕のような官能基を装着したのが「X-フラーレン」です。反発力や剛性が従来のカーボン繊維よりも優れているとのこと。

 そして「ゴムメタル」は、素材を軽量化しても剛性強度を維持し、ゴムのような弾性と精密な復元性に優れたチタン合金です。これらはフレームの機能を最大限発揮させることを目的に採用されています。

 また、ラケット独自の形状理論「オーバルプレスドシャフト理論」を用いて、剛性を保ちつつ振動に対して適度にしならせ、路面追従性を高めるなど、ヨネックスだからこそという優れた技術を惜しげなく投入しているのもポイントです。

 優れた剛性を持つ素材を用いていることで、フレーム素材の量を減らすことが可能となり、その結果、ラインナップ中最軽量の「カーボネックス」というモデルはフレーム単体で650gという恐るべき軽さを実現しました(一般的なカーボンフレームは1000gほど)。30%以上もの軽量化は、まさに最新素材だからこそなせる技です。

フレーム単体重量は650gというワールドクラスの軽さ

 このハイスペックフレームに、シマノから発表されたばかりの最新のロードバイクコンポーネント「Dura-Ace(デュラエース)」R9200シリーズおよび「ULTEGRA(アルテグラ)」R8100シリーズをアッセンブルした2つのモデルが、ヨネックス初となる完成車として2021年10月より数量限定で発売されます。

 価格(消費税10%込み)は、デュラエースR9200シリーズ搭載モデルが121万円、アルテグラR8100シリーズ搭載モデルが104万5000円となっています。

【了】

【画像】ヨネックスのカーボンロードバイクを見る(5枚)

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Writer: 山本健一

サイクルジャーナリスト(人力バイクのほう)。ジャーナリスト歴20年、自転車競技歴25年の公私ともに自転車漬け生活を送る。新作バイクレビューアー、国内外レースイベントやショーの取材、イベントディレクターなど、活動は多岐にわたる。

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