ライダーなら誰しも乗ったことある? CB400SFはなぜ生産終了するのか
「CB400SF」といえば、2022年で初代モデル発売から30年目をむかえる、ホンダのロングセラーモデルです。しかし、2022年10月をもって、生産終了する旨が公式発表されました。「CB400SF」 は、なぜ生産終了してしまうのでしょうか。
ホンダのロングセラーモデル「CB400SF」、なぜ生産終了する?
2022年4月28日、ホンダのホームページで、30年のロングセラーバイクである「CB400SF」が生産終了になると発表されました。
教習車としても長年親しまれてきたCB400SF生産終了のニュースは大きな反響を呼び、SNS上でも「CB400SF/SBが販売終了するなんて日が来るとは思わなかった」、「ライダーなら誰しもが乗ったことあるだろう思い出のバイクなのに‥」、「教習車はどうなるの?」など、生産終了を惜しむ声が多くみられます。
そもそも、多くの人が生産終了にショックを受けてしまうCB400SFとは、どのようなバイクだったのでしょうか。
CB400SFは、重心のバランスがよく取り回しがしやすいほか、自然な乗車姿勢が取れるため、長時間乗っていても疲れにくい特徴をもったネイキッドバイクです。初心者でも扱いやすいことから、教習車としても長く親しまれてきました。ライダーなら、一度は教習車として乗ったことがある人もいるでしょう。
加えて、カスタムパーツが豊富なため、比較的簡単にカスタムできる点も、人気の理由のひとつといえます。また、CB400SF生産終了の反響に対して、ホンダ販売店担当者は次のようにコメントしています。
「2022年9月の生産で最後になりますが、すでに予約で全部埋まってしまっている状況です。 CB400SFと似たような4気筒のバイクは、現時点でホンダにはないので、単気筒になりますが GB350であれば即購入可能ということもあり代替案としてオススメしています。」
ただ、代替案として提案されているGB350は単気筒エンジンであり、CB400SFと乗り心地がまったく違います。つまり、CB400SFが生産終了してしまうと、もうCB400SFのようなバイクには乗れなくなってしまう可能性が高いのです。
では、非常に人気が高いモデルであるCB400SFは、なぜ生産終了するのでしょうか?
その理由は、CB400SFが「令和2年排出ガス規制」に対応できないことが、理由として挙げられます。この規制では「車載式故障診断装置(OBD-Ⅱ)」と呼ばれる、排出ガスを浄化する装置の劣化を監視する機能の搭載が義務化されますが、コストや設計面に問題があり、CB400SFでは対応できないのです。
この厳しい状況はホンダだけに留まらず、他メーカーでも同様です。例えば、ヤマハでは、「SEROW250」を始めとした往年の名車も、令和2年排出ガス規制のために次々と生産終了に追い込まれています。
なお、国土交通省によると今回の排出ガス規制は、国際的な排出ガス規制値に合わせた規制強化とのことです。また、もともと人気の高かったCB400SFですが、今回の生産終了のニュースと共に中古価格もかなり高騰してきています。
それに加え、最近SNSでは、CB400SFの窃盗被害にあったという声も少なくありません。すでにCB400SFを所有されている人は、盗難被害に遭わないよう、今まで以上の注意が必要です。
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ホンダ「CB400SF」はクセがなく乗りやすい定番モデルとして、ロングセラーを続けてきたバイクで、長い間教習車としても親しまれてきました。
しかし、令和2年排出ガス規制に対応できないため、2022年10月をもって生産終了になります。現在、SNS上でもCB400SFの生産終了を惜しむ声が多く見られることからも、人気の高さがうかがえそうです。