どこがスゴイか説明できる!? バイクに着々と普及が進む「スマートキーシステム」

バイクの技術進歩がめざましいなか、各メーカーは続々と「スマートキーシステム」を普及させています。そんなスマートキーシステムとは、一体どのようなシステムなのでしょうか。

ホンダが二輪車業界で初めて採用!スマートキーシステムって?

 昨今バイク業界の技術進歩はめざましく、各メーカーが最先端技術を搭載したモデルを続々とラインナップしています。中でも最近、原付二種を中心に採用が進んでいるのが「スマートキー」と呼ばれるシステム。

 スマートキーシステムが初めて採用されたバイクは、2004年4月に発売されたホンダ「フォルツァZ」で、当時は「ホンダスマートカードキーシステム」という名称でしたが、大まかな仕様は現在同社のバイクに採用されている「ホンダ スマートキーシステム」と同様です。

 そんなスマートキーシステムとは、一体どのようなシステムなのでしょうか。

バイクへの採用拡大が進むスマートキーシステム
バイクへの採用拡大が進むスマートキーシステム

 スマートキーシステムは、鍵穴にキーを差し込まなくても、エンジンの始動や停止をおこなうことができるシステムです。スマートキーを身に着けてバイクに近づけば、カバンやポケットから取り出すことなくエンジンを操作できるので、乗り降りを非常に楽にしてくれます。

 また、ホンダ「スーパーカブC125」やヤマハ「XMAX」のように、離れた場所からスマートキーを操作すればウインカーが点滅し、自車の場所を知らせてくれる機能を搭載しているモデルも多数存在。混雑した駐輪場などでも、すぐに自身のバイクを見つけることができる非常にありがたい機能となっています。

 さらにホンダ「PCX160」などは、エンジンの始動や停止の他に、給油口を開閉させたり、スマートキーシステムと連動させてトップボックス取り付けベース下のスイッチを操作することで、ボックスの解錠も可能なので、より快適に荷物の出し入れができるようになりました。

 また、鍵穴に挿す従来のキーの場合、鍵穴が錆びてしまったり汚れたりしないように定期的なメンテナンスが必要でしたが、スマートキーシステムではそれが不要。加えて、シリンダーへ異物を注ぎ込まれるといった鍵穴へのいたずらも防止できます。

スマートキーシステムのデメリット

 前述したようにメリットも多く、各メーカーが着々と普及を進めているスマートキーシステムですが、デメリットも幾つか存在します。

スマートキーシステムを悪用したリレーアタックに要注意
スマートキーシステムを悪用したリレーアタックに要注意

 例えば出先で電池切れを起こしてしまった場合、エンジンの始動などをおこなうことができなくなります。

 ケースにスペアの電池をストックしておくという対策もありますが、夏場などはケース内が高温になって電池が発火してしまうなどの危険があるため要注意。購入時に付いていた取扱説明書を読んで、愛車のスマートキーの電池がどのようなタイプなのかを、しっかりとチェックしてから予備電池の取り扱いをおこなうようにしましょう。

 また、最近ではスマートキーシステムの仕組みを悪用した、「リレーアタック」と呼ばれる盗難方法も存在します。これは、スマートキーが常に発している微弱な電波を増幅させることで、駐車してあるバイクのエンジンを始動させて盗難するというもの。リレーアタックを防ぐには、バイクから離れている間はスマートキーの電波を遮断するケースに入れたり、玄関近くに保管しないなどといった対策が挙げられます。

 スマートキーシステムの普及とともに、電波を遮断するモードが搭載されたものやキーケースなどもいくつかラインナップされているので、活用する事をお勧めします。

 また、紛失した場合は通常のキーに比べて複製に費用と手間が掛かるというのもデメリット。これは、防犯上の問題から通常のキーに比べて複製が難しいことが要因です。

※ ※ ※

 今後も、モデルチェンジによって今までスマートキーシステムが採用されていなかったモデルにも搭載されたり、新たなモデルが発表されていくだけでなく、さらに利便性の高いキーシステムが発表されることも考えられます。各メーカーの動向に注目して、自身に合った便利なバイクを選択するようにしましょう。

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