バイクの「希望ナンバー制」 2025年にも導入か……自民党・赤池参議明かす

自民党比例代表(全国区)の赤池誠章参議院議員は2023年6月12日、ナンバープレートの番号を所有者の希望で選択できる「希望ナンバー制」について「四輪車にあって、バイクになぜないのか」と疑問視。近く国土交通省自動車局が、バイク向けの制度の実施について、実務者によるワーキンググループを立ち上げ、検討することを明らかにしました。

2年後には、希望ナンバーの申請スタートか

 2023年6月12日、都内で開催された「二輪車業界の明日を考える会」(オートバイ政治連盟主催)で、自民党・赤池誠章参議院議員が講演しました。この中で赤池氏は、バイクのナンバープレートについて、希望ナンバー制の導入を働きかけていることを話しました。

バイクの希望ナンバー制は、車検の有無に関係なく、排気量126cc以上のバイクを対象に検討される
バイクの希望ナンバー制は、車検の有無に関係なく、排気量126cc以上のバイクを対象に検討される

「約1年半にわたって導入を目指し、国土交通省に技術的、法令的にしっかり検討してほしいとお願いしてきた。ようやく次のステップに進める目途がついた」

 ナンバープレートの数字を所有者が選択できる希望ナンバー制は、普通乗用車(登録車)では1995年から、自家用軽四輪車でも2005年から導入されていますが、排気量125cc以下を除くバイクは他の車種と比較して圧倒的に届出台数が少なく、希望する数字の供給が充分できない可能性があるとして、導入が見送られてきました。市区町村で交付する独自デザインのご当地ナンバープレートも、所有者が数字を選択することはできません。

 赤池氏はこのバイクを対象とした導入に向けての動きがあることを明かしました。

「今月末にも、国土交通省は(バイクの希望ナンバー制実現のための)ワーキンググループを立ちあげるというご報告をいただいた」

「二輪車業界の明日を考える会」(オートバイ政治連盟主催)でバイク関係者に囲まれる赤池参議院議員(撮影/中島みなみ)
「二輪車業界の明日を考える会」(オートバイ政治連盟主催)でバイク関係者に囲まれる赤池参議院議員(撮影/中島みなみ)

 バイクの希望ナンバー制は車検の有無に関係なく、排気量126cc以上のバイクを対象に、また現状のナンバー表記では、希望ナンバーの需要に応えきれない可能性があるため、四輪車などと同じくナンバーの様式を変更するなど、検討事項として考えられているようです。

 希望ナンバー制の導入はワーキンググループで一定の結論を得た後、ナンバープレート供給の準備期間をおいて実施されるため、なお一定の時間が必要です。赤池氏は個人的な希望として、導入時期を次のように語りました。

「あまりプレッシャーをかけてもいけないが、早く目途を。2、3年先を目途にしっかり検討して、みなさんとともに実現に向けて努力を尽くしたい。国民運動的にもりあげてほしい」

【画像】バイクにも「希望ナンバー制」の導入が検討される(8枚)

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Writer: 中島みなみ

1963年生まれ。愛知県出身。新聞、週刊誌、総合月刊誌記者を経て独立。行政からみた規制や交通問題を中心に執筆。著書に『実録 衝撃DVD!交通事故の瞬間―生死をわける“一瞬”』など。

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