ブガッティから新型自転車が登場!? ハンドメイドで作られた「ブガッティ・バイシクル」の正体とは
2019年5月18日、オーストラリア・シドニーでカスタムバイクを中心としたイベント「Throttle Roll(スロットル・ロール)」が開催されました。様々なジャンルのカスタムバイクが展示された同イベントですが、その中でひときわ異彩を放っていたのがハンドメイドで作られた「BUGATTI BICYCLE(ブガッティ・バイシクル)」です。
ブガッティ・ファンが作り上げた世界に一台の「ブガッティ・バイシクル」
2019年5月18日にオーストラリア・シドニーで開催されたカスタムバイク・イベント「Throttle Roll(スロットル・ロール)」で、ひときわ異彩を放ち、注目を集めていた車両がありました。でもこれ、電動バイクでも、今流行のe-bike(イーバイク:電動アシスト付スポーツ自転車)でもない、単なる自転車なのです。
でも注目を浴びる理由は一目瞭然。オーナーが1人で作り上げた「BUGATTI BICYCLE(ブガッティ・バイシクル)」だったからなのです。ご存じの通り、ブガッティは20世紀初頭、イタリアに誕生したスポーツカー・ブランドで、20世紀後半にブランドが復活し、現在はフォルクスワーゲングループのブランドとして、高級スポーツカーを開発および発表し続けています。
この自転車を製作したIMRE SZABO(イムレ・サボー)さんは、ブガッティ社が2015年に発表したスポーツカー「Bugatti Vision Gran Turismo(ブガッティ・ヴィジョン・グランツーリスモ)」の大ファン。あまりにも好きすぎて、ある朝、ロードバイク(自転車)をベースに、そのBUGATTIを造る夢を見て一念発起し、本当に造り始めたのだそうです。
ユニークなのは、これらボディパーツはすべてアルミを中心とした金属素材で成型されていること。実はカーボン素材を使いモノコック構造にしたかったそうですが、休日や仕事後の趣味として製作するバックヤードビルダーであるIMREさんにとって、技術力や設備がなく、なにより予算を抑えながらの製作では、それがベストの選択だったようです。
しかし、その仕上がりは見事という表現しかありません。三日月型のフレームで前後車輪を支え、さらにはサポート無しのシートフレームまで実現しているのですから。その仕上がりの美しさから、BUGATTI社が特別に製作した、プロモーション用自転車かと、誰もが思っていたほどです。
1人の情熱によって、メーカーの想像を超えるモノを作り出してしまう。カスタムの世界は、つくづく凄いと感じたのでした。
【了】
Writer: 河野正士
国内外問わず、幅広いフィールドでオートバイ関係の取材、 執筆活動を行う。オートバイ・メーカーのwebサイトなども担当しているため、繋がりも強く、事前情報などにも精通。
海外試乗会などにも積極的に参加している。