横須賀港の艦艇を上から望む マニアックなスポットに行ってみた

旧帝国海軍の時代から軍港として栄え、戦後も海上自衛隊やアメリカ海軍の基地のある町として有名なのが神奈川県の横須賀港です。その横須賀で、艦艇がよく見えるスポットを探し、バイクで訪れてみました。

自衛隊の艦艇と米海軍の艦艇を一望、これが横須賀の日常風景か

 横須賀港は海上自衛隊やアメリカ海軍の艦艇が見られることから、ミリタリーファンにはおなじみの場所です。先ごろイギリス海軍の空母『クイーン・エリザベス』が日本に初めて寄港したことでニュースにもなりました。JR横須賀線「横須賀駅」の近く、海側にある「ヴェルニー公園」などは、海上自衛隊の護衛艦を間近に見られる場所として人気のスポットとなっています。

「安針台公園」は高台にあり、フェンスの向こうには海上自衛隊横須賀基地に停泊する護衛艦などを見ることができる

 今回訪れたのは、艦艇を上から見下ろせるという、少しマニアックな場所「安針台公園」です。位置的には京浜急行電鉄の「安針塚駅」から国道16号を越えて海方面へ向かった高台にある公園です。公園の入り口から中を見ると、そこそこの大きさの広場とカラフルな滑り台のある、ごく一般的な公園に思えます。

 ところが、敷地の奥にある1段高くなったエリアまで進み、フェンス越しに背伸びして見てみると……眼下には海上自衛隊の護衛艦が何隻も停泊している光景があるのです。

 あらためて地図で確認してみると、この公園は海上自衛隊横須賀基地の中にある「吉倉桟橋」のすぐ西側の高台に位置していることがわかります。桟橋に停泊している艦艇は日によって違いますが、護衛艦『あまぎり』『おおなみ』やイージス護衛艦『きりしま』などがよく停泊しているようです。

 また、かなり遠くにはなりますが、視界の先はアメリカ海軍の基地となっているエリアも見えるため、時期によっては横須賀を母港とする原子力空母『ロナルド・レーガン』などの姿を見ることもできるでしょう。

「安針台公園」は住宅街の高台にあるごく普通の公園。訪れる際は近隣の迷惑にならないよう十分に配慮したい

 公園のフェンスはけっこうな高さで、フェンスに邪魔されずに写真を撮るには思いきり腕を伸ばすか、脚立などを使わないと厳しいかもしれません。そんな時は、一度公園を出て、脇の細い道を少し下ると、見える範囲は少し狭くなりますが、植え込みの間から護衛艦群を見ることができます。

 じつはこの安針台公園は、昔からミリタリーファンにはよく知られたポイントで、アメリカの原子力空母や珍しい軍艦などが入港する際には多くの人が訪れます。先ごろイギリス海軍の『クイーン・エリザベス』が寄港した際には、数日前からフェンス際に大きな脚立が並び、ミリタリー好きのほかYoutuberやマスコミも含めて熾烈な場所取り合戦が繰り広げられたとか……。

 普段はそれほど混む場所ではないので、艦艇を眺めるのも好き、というライダーなら、横須賀や三浦半島ツーリングの際にフラリと立ち寄ってみるのもいいかもしれません。もちろん付近住民への配慮は大切です。

 ちなみに場所が場所だけに、警察官の巡回や職務質問も多いと聞きます。普通に写真を撮る分には問題ありませんが、そんなことも頭に入れておいたほうが良さそうです。

【了】

【画像】横須賀港の艦艇を上から眺めた写真を見る(8枚)

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Writer: 野岸“ねぎ”泰之(ライター)

30年以上バイク雑誌等に執筆しているフリーライター。ツーリング記事を中心に、近年はWebメディアで新車インプレッションやアイテムレビューも多数執筆。バイクツーリング&アウトドアを楽しむ『HUB倶楽部』運営メンバーの1人。全都道府県をバイクで走破しており、オーストラリア、タイ、中国など海外でのツーリング経験も持つ。バイクはスペックよりも実際の使い勝手や公道での走りが気になるキャンプツーリング好き。

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