切れたまま放置するとどうなる? 自賠責保険の再加入方法を徹底解説

自賠責保険は、バイクを運転する上で加入が義務付けられている保険です。では、期限が切れたまま放置してしまうと、どうなるのでしょうか。

自賠責保険への加入は公道を走る必須条件のひとつ

 排気量に関わらず、バイクを公道で運転する際には、必ず自賠責保険に加入していないといけません。この自賠責保険とは、自動車損害賠償保障法で加入が義務付けられている保険のことで、別名「強制保険」と呼ばれることもあります。

自賠責保険の加入を示すステッカーはナンバープレートに貼り付ける
自賠責保険の加入を示すステッカーはナンバープレートに貼り付ける

 対象となるのは、公道を走る原付を含めたバイクやクルマ、トラックなどが挙げられます。自賠責保険の目的は、主に交通事故による被害者の補償ですが、その補償範囲は限定されたものであるため、実際の交通事故で請求される金額を自賠責保険では補償しきれない場合も多々あります。

 また、自賠責保険は有効期間があるため、切れる前に更新することが必要。自賠責保険の切れる年月は、「自賠責加入ステッカー」を見れば簡単にわかります。大抵の場合、ナンバープレートに貼り付けてありますが、もし自賠責の満期の時期がわからない時は、証明書をチェックするか、バイクの後ろ側に回ってステッカーに記載してある年月を確認しましょう。

自賠責保険の加入期間はステッカーを確認する
自賠責保険の加入期間はステッカーを確認する

 そんな、自賠責保険の期限が切れたまま放置しておくと、一体どうなるのでしょうか。自動車損害賠償保障法の第5条(責任保険又は責任共済の契約の締結強制)では、以下のように規定されています。

「自動車は、これについてこの法律で定める自動車損害賠償責任保険…(中略)…の契約が締結されているものでなければ、運行の用に供してはならない」

 つまり、自賠責保険が切れた状態で運転した場合、「無保険車運行」という扱いで処罰対象になるというわけ。検挙されると、同法86条の3第1号により、1年以下の懲役、または50万円以下の罰金が科せられるだけでなく、行政処分として違反点数が6点となり、免許停止処分となってしまいます。

 ちなみに、所有しているバイクに車検がある場合は、さらに処罰が追加される可能性も!

 車検制度の対象になっているバイクは、車検の際に自賠責保険の更新も一緒におこなうため、期間が同じ24か月になっている場合が多く、つまり「車検切れ=自賠責保険切れ」ということになるのです。車検切れの状態でバイクを運転すると、道路運送車両法第58条違反である「無車検車運行」に該当。検挙された場合は、6か月以下の懲役、または30万円以下の罰金が科せられるので、注意してください。

 このように、車検のあるバイクは前述の無保険車運行と、無車検車運行のふたつの違反行為で違反切符を切られる可能性があるため、車検切れになっている場合も、そのバイクを運転してはいけません。

自賠責保険の再加入方法とは

 では、自賠責保険の期限が切れていた場合、再加入をすることはできるのでしょうか。

自賠責保険に加入してバイクライフを楽しむ様子
自賠責保険に加入してバイクライフを楽しむ様子

 自賠責の再加入は、バイクの販売店や保険会社、カー用品店などで対応してくれます。ガソリンスタンドでも手続きはできますが、証明書の発行までに時間がかかる場合があるため、即日発行を希望するのであれば、前述した3か所を選ぶと良いでしょう。

 ちなみに、車検のない原付や250cc以下のバイクなら、コンビニでも自賠責保険の再加入が可能。再加入に必要な物は、満期になった自賠責保険証明書、標識交付証明書、または軽自動車届出済証と保険料です。コンビニで自賠責保険に加入する場合は、レジではなく店舗内にある端末で手続きをおこないましょう。

 再加入の手続きを終えたら、発行されたステッカーを必ずナンバープレートに貼り付けてください。加えて、自賠責保険の証明書をバイクのシート下やフロントボックスに保管しておくことが重要です。

 なぜなら、自賠責保険に加入していても、証明書を所持せずに運転した場合は30万円以下の罰金が科せられる違反に該当するためです。

※ ※ ※

 バイクに限らず、自賠責保険は公道を走る際に加入が義務付けられている保険です。自賠責保険が切れたままバイクを運転すると、無保険車運行に該当し、検挙されたら罰金と免停の罰則が課せられます。

 期限が切れていないかどうか不安になった場合は、運転する前に一度、ナンバープレートに貼り付けたステッカーや証明書で、自賠責保険の期間を確認しておくと良いでしょう。

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