同じで大丈夫? 電動バイクとガソリンバイクの洗車方法

電動バイクは、その名の通りガソリンではなく電気で走行する仕組みのバイクですが、洗車する際は通常のガソリンバイクと同様の方法で大丈夫なのでしょうか。

感電・漏電しない?ガソリンバイクと同じように洗車しても大丈夫なのか

 愛車を常に綺麗な状態にしておくために、洗車は欠かせません。そしてバイクは基本的に、雨天時の走行を想定して作られているため、多少の水がかかっても問題ありません。

 しかし、電気は水に濡れるとショートしたり漏電を引き起こす原因にもなるため、電気で走行する「電動バイク」を洗車する際は、ガソリンバイクと同じ手順で作業をすすめても問題ないのか、疑問に感じている人も多いのではないでしょうか。

 電動バイクは、通常のガソリンバイクと同様に、水をかけて洗車をしても大丈夫なのでしょうか。

EVバイクとガソリンバイクの洗車方法は同じでOK
EVバイクとガソリンバイクの洗車方法は同じでOK

 電動バイクは、動力となるバッテリーがボディに内蔵されているため、水は大敵というイメージを持っている人もいるでしょう。しかし、少し濡れただけで故障したり、雨の日に走行できなかったりするようでは、使い道が限定されてしまいます。

 また、晴れていても天気が急変し、急な雨に見舞われることもあるでしょう。そのため、様々な天候の状況を想定し、各メーカーから販売されているEVモデルには防水対策がしっかりと施されているため、多少の雨が降っても問題がないように設計されています。

 実際、多くの電動バイクメーカーでは、「IPコード」とよばれる国際規格で定められた試験をパスした製品を販売しています。このIPコードは、電気機器の防水・防塵性を表す規格で、厳しいチェックを受けて試験の条件に適合すれば等級が付与され、それぞれの性能を表示することが可能となります。

防水・防塵性を表す「IPコード」
防水・防塵性を表す「IPコード」

 最近では、身近な電化製品にもIPコードが普及しており、カメラやポータブルスピーカー、スマートフォンなどにも使用されている規格。電動バイクでは、「IPX5」程度の防水性能を備えたモデルが多いようです。

 この保護等級の見方は、「IP」の文字に続くふたつの数字の前の数字が防塵性能で、0から7等級で表されています。そして、後ろの数字が防水性能で、0からの9等級。「X」表記は省略を意味しており、「IPX5」であれば防水性能だけを表していることになります。

 この保護等級の数字が大きいほど、厳しい条件をクリアした製品。例えば、IPX5であれば「あらゆる方向からの噴流水による有害な影響がない」と定義されています。このことからIPX5表記のあるEVバイクは、ある程度まとまった雨が降っている状況でも、内蔵されたバッテリーには問題ないレベルだといえるでしょう。

雨のなかで走ってもEVバイクに問題はない
雨のなかで走ってもEVバイクに問題はない

 また、そのほかにも電装系の配線コネクターにパッキン等の防水加工が施されるなどの対策が取られているため、雨しぶき程度ならまったく問題ありません。つまり、電動バイクは雨天時の走行にも耐えられるように作られているので、洗車をする際も水をボディにかけながら洗っても、特に問題はないでしょう。

 ただし、防水対策が施されているからといって、どんな環境にも耐えられるわけではありません。もしもの時に備えて、ボディ内部になるべく水が浸入しないよう、洗車前に下準備をしておくと安心です。

 まず、電動バイクの重要なパーツであるバッテリーは、ほとんどの場合シート下に格納されています。

 シートで塞がれているので、積載したまま洗車しても問題はありませんが、できれば取り外しておくのがベター。ブレーカーが付いている車種は、あらかじめ電源をOFFにしておくと良いでしょう。また、すき間が少しでもあると、そこから水が浸入し漏電を引き起こす恐れがあるため、シートおよびフレームのカバー類がしっかりとはまっているかも、確認しておきたいポイントです。

 なお、カギを挿し込むキーシリンダー(鍵穴)は水が入りやすい上に、水が浸入すると内部がサビてしまうため、養生テープで塞いでおいたほうが良いでしょう。

 ここまで準備ができたら、洗車の手順は通常のガソリンバイクと同じ要領と考えて問題ありません。

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