待望の「シングル・ツインクラス」も開催!! カバン付きのハーレーも出走する「鉄馬withベータチタニウム」とは
10年前の初開催から着実にファンを増やし続けている旧車がメインのレース「鉄馬withベータチタニウム」。自身もサンデーレースに参戦する後藤武さんが解説します。
様々なクラスが用意されたシングル・ツイン部門
九州の「鉄馬」はHSRサーキットで開催されるアマチュアレースです。10年前に開催されてから徐々に人気が出てきました。バイクのお祭りという感じがウケて参加人数もレースを重ねるごとに増えていったのです。
このイベントは、基本的に旧車の4気筒マシンが中心でしたが、「シングルやツインも走らせて欲しい」という声があがるようになりました。そこでシングル・ツインクラスを含めたレースが開催されることになりました。それが「鉄馬フェスティバル・ウイズ・ベータチタニウム」です。
80年代から90年代、シングルツインレースは日本だけでなく世界中で人気だったのに最近そんなレースイベントはほとんど見なくなってしまいました。でも好きな人っていまだに多いんですよ。そんなこともあってか鉄馬フェスティバル・ウイズ・ベータチタニウムはマニアたちから注目を浴びたようです。
「アイアンACS(空冷シングル)」と「アイアンWCS(水冷シングル)」クラス
シングルこそバイクの原点だという人がいます。昔はグランプリで走っていたバイクだってシングルだったし90年代にはシングルレースの世界選手権もありました。
そんなシングルを愛する人達が参加しているクラスがアイアンACS(空冷シングル)とアイアンWCS(水冷シングル)。どちらも300cc以上の空冷単気筒エンジンを搭載した鉄フレームの車両が参加できます。
ACSはグース350、GBシリーズ、SRやSRXなどが対象。90年代の雰囲気全開な感じがたまりません。2024年の大会では水冷の現行シングルと混走でしたが、グース勢が現行マシン相手に大活躍。当時のシングル好き(私、ゴトーのことです)が見たらむせび泣いてしまいそうです。
このあたりのバイクって、いじっても楽しいしメチャクチャに速くなるから、もう一度多くの人達に知っていただきたいカテゴリー。バイクによってはベースマシンだって比較的安く購入できそうです。
対して水冷シングルが対象のWCSには最新のバイクが参加してきます。DUKEシリーズとかトライアンフのSPEED400とかですね。現行でもシングルを搭載したスポーツバイクは多いので、これから人気が出てきそうなクラスです。
参加台数も多い「アイアンACT17」
参加台数が多くて盛り上がっているのがアイアンACT17。300cc以上の空冷2 気筒エンジンで鉄フレーム限定。
前後17 インチホールの車両が対象になっています。
ハーレーのスポーツスターやドゥカティ・モンスター、モトグッツィV11とかが戦う様子は迫力があります。
トップグループはこんなにすごい感じなんですが⋯⋯
アメリカで大人気のバガーレーサーみたいなハーレーFLHTCなんかも出場しています。こういうのが入り乱れる自由な雰囲気が鉄馬の良いところですね。
マーニやBMWの旧車も参戦する「アイアンACT18」
アイアンACT18は同じく空冷ツインのレースですが前後ホイールが18インチのバイクが対象。
マーニとか古いBMWとかが実に良い雰囲気です。ちなみにこのレースにBMWで参加しているリトモアルベーロの土屋選手は筑波サーキットで開催されているLOCにも時々参加していてトップ争いを繰り広げています。実はゴトーもマッハで何度もやられているんです。すいません、個人的な話でした。
このクラスにはロイヤルエンフィールドのコンチネンタル650も参加していました。こういう現行のモダンクラシックが増えてくるとレースも賑やかになってくるかもしれません。