美味しいアジフライを求めて走る旅 小坪漁港近く『和食 魚佐次』でお手本のような逸品と浮気メシ!?

アジと言えばアジフライ! というライダーのために、美味しいアジフライを味わえるお店を紹介します。逗子市の小さな漁港近く『和食 魚佐次』を訪れました。

本命のアジフライをも上回る、魅力的なメニューが多過ぎる店

 美味しいアジフライを求めて、夏といえば海!! リゾートだ!! と、やってきたのはTVでも紹介されることが多いお洒落なマリーナリゾート『リビエラ逗子マリーナ』のある神奈川県逗子市小坪です。

『リビエラ逗子マリーナ』付近。椰子の木が並ぶカリフォルニア的風景の元祖で真夏の太陽がよく似合う。「逗子フォルニア」との呼び名も

 ここは鎌倉と逗子の境、バイパスになっている国道134号から外れた静かなエリアです。リゾートだ、と言っておきながら目指すのはもちろんアジフライの美味しい店です。

 ここには逗子市で唯一の漁港である小坪漁港があります。その周りには魚料理の美味しい店が点在しており、今回はそのうちの一軒「和食 魚佐次」を訪ねます。

 開店前にお店に着くと、既に並んでいる人がいました。なんと筆者(増井貴光)の友人、Fさんでした。横浜市からKTM「1290 SUPER DUKE GT」で昼ごはんを食べに来たそうです。高速道路を使わなくても1時間ほどの距離なので、頻繁に来ているとのこと。

 立ち話をしているとお店の入り口が開き暖簾がかかりました。その頃には3組ほど客が並んでいたので、なかなかの人気店のようで期待が膨らみます。

 テーブル席に着いて店内を見回すと、壁にはワラサの刺身やマグロ中トロなど、魅力的過ぎるメニューがいろいろ貼られています。アジフライ定食と腹を決めてきたものの心が揺らぎます。

 そこでFさんから決めの一言「海鮮ばらちらし丼がオススメだよ」というわけで初心は貫けず「海鮮ばらちらし丼」(1200円)を注文してしまいました。以前も横須賀市の「味美食堂」で「穴子天丼」の誘惑に負けましたが、今回も浮気心に正直な筆者なのでした。もちろん言い訳とばかりに単品でアジフライを注文することは忘れていません。

誘惑に負けてオーダーした「海鮮ばらちらし丼」と、単品のアジフライ(330円)

 それほど待つこともなく料理がテーブルに運ばれてきました。「海鮮ばらちらし丼」に乗った刺身はキラキラ輝いています。即座に箸をつけたいところですが、ここはグッと堪えてアジフライにいきます。

 大きさは普通サイズ。フライに箸を入れてみます。サクっと刺さる揚げ具合で身は厚くもなく薄くもなく一般的。口の中で柔らかな身からジューシーな旨味が溢れます。揚げ具合と合わせてアジフライのお手本的な印象です。これは2枚乗っている「アジフライ定食」(920円)を頼んでも後悔することは無かったな、などといまさら思いつつ「海鮮ばらちらし丼」に手を付けます。

 マグロ、ワラサ、いくらなど数種の刺身がご飯の上に敷き詰められています。本当にキラキラしていて美味しそうです。早速一口いただきます。魚が新鮮! 個人的にポイントが高いのは、酢飯ではなく温かいご飯であること。これは刺身はもちろん、アジフライにも合うからです。

これぞ正当なアジフライという雰囲気。定食は920円とリーズナブル

 交互に食べながらあっという間に完食。アジフライも「海鮮ばらちらし丼」もたいへん美味しく、大満足のランチツーリングになりました。

 店を出ると、Fさんにお付き合いいただいて小坪漁港に行ってみます。逗子マリーナなんておしゃれスポットの近くにあるのが不思議なくらい、素朴でこじんまりとした漁港ですが、それがむしろノスタルジック、旅に来たなぁ、という郷愁に浸れそうな場所です。

 そんな雰囲気の漁港からたった200mほどの距離に逗子マリーナがあります。椰子の木が道路の両側に並び、まるでカリフォルニアのリゾート地のような光景です。休日にはスマホ片手に自撮りする人たちをよく見かけます。

山や崖に囲まれたこじんまりとした小坪漁港は逗子市唯一の漁港。海外のリゾート地を彷彿させる『リビエラ逗子マリーナ』との対比がシュール

 ここから一度、鎌倉方面へ抜けてから国道134号で逗子方面に戻ります。この区間は1986年まで有料道路だったせいか、抜け道が無く小坪からはかなり大回りしてアクセスします。まあしかし、気持ちの良い道です。横浜に帰るFさんとはここで別れ、筆者はホンダ「CT110」で海沿いをのんびり走って帰りました。

■和食 魚佐次(うおさじ)
所在地:神奈川県逗子市小坪4-2-7
営業時間:平日/11時30分から14時30分、土日祝/11時30分から14時30分、18時から21時30分(月曜定休)
※営業時間、休日は変更となる場合があります

【了】

【画像】逗子市「和食 魚佐次」のアジフライと小坪漁港周辺を見る(14枚)

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Writer: 増井貴光

旅をライフワークにバイク専門誌などで活躍するカメラマンでコラムニスト。国内だけでなく、アメリカでランドスピードレースやドラッグレースの撮影を続けている。著書としてユタ州ボンネビルで最高速に挑戦するライダーを撮影した写真集『bonneville』と、ルート66を実際に走って撮影した『movin’on』がある。また撮影だけでなく、イベント等の企画・運営にも携わるなどその活動は幅広い。愛車はハーレーFLTRXS、ホンダXR250とCT110

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