忍者・隼・刀! 他にもある日本語由来のネーミングを持つバイクとは

バイクには、さまざまな車名が付けられており、日本語由来のネーミングモデルも数多く販売されています。そんな、日本語由来のネーミングが採用されたバイクには、どんなモデルが存在するのでしょうか。

日本語由来のネーミングが採用されたバイクに注目!

 日本語由来の名前が付けられたバイクは多く存在しますが、まず真っ先に思い浮かぶのは、カワサキ「ニンジャ」ではないでしょうか。日本でのニンジャのラインナップは、250cc、400ccから1000ccを超えるリッターモデルまで。若者を中心に、幅広い年齢層に大人気のフルカウルバイクです。

日本語由来の名前が付けられたカワサキの「ニンジャ ZX10RR」
日本語由来の名前が付けられたカワサキの「ニンジャ ZX10RR」

 そんなニンジャは、1984年に登場した同社の「GPZ900R」を見て衝撃を受けた北米担当者が、「Ninja」とネーミング。

しかし、日本とアメリカでは忍者へのイメージがまったく異なるため、当初日本のカワサキは大反対したものの、北米カワサキが「ニンジャじゃないとダメだ」と折れなかったことから、最初は北米版だけ「NINJA」という名前が付けられたという経緯があります。

 その後、日本でもその名が採用され、今ではカワサキを代表するモデルとなりました。

2019年に新型が発表されたスズキ「カタナ」
2019年に新型が発表されたスズキ「カタナ」

 日本語由来の名前が採用されたバイクは他に、スズキ「カタナ」や「隼」も有名です。カタナはそのまま「刀」が由来のモデルで、ドイツのターゲットデザイン社のスケッチをもとに刀の美しさを表現。その独創的かつ先進的な美しいデザインは、「ケルンの衝撃」とも呼ばれました。

 カタナが世界中に広まったことで、今では「刀」は世界中のライダーの間で通じる数少ない日本語となっています。また、地域で違いもありますが、1100ccのカタナは「刀」、750ccは「脇差」、400ccは「小刀」、250ccは「ナイフ」や「カッターナイフ」などと、排気量ごとに愛称が付けられている点も大きな特徴です。

ボディに漢字で大きく描かれた「隼」の文字が特徴的のスズキ「ハヤブサ」
ボディに漢字で大きく描かれた「隼」の文字が特徴的のスズキ「ハヤブサ」

 そして隼は、鳥の名前。ボディに漢字で大きく描かれた「隼」の文字が特徴的なモデルです。

 隼という名前が付けられた理由をスズキは、「隼という鳥は、普段は上昇気流に乗って悠々と空を飛んでおりますが、必要な時には何の苦もなく、ものすごいスピードで飛ぶことができます。

 この隼の優れた特性が、我々の考えていた“Ultimate Sport”のコンセプトにマッチしているので、この名前をつけました」と、説明しています。

カタカナだけど日本語由来な名前のモデルも!

 1953年に登場したホンダ「ベンリィ」も、実は日本語由来の名前です。「手軽に扱うことができ、自転車よりも便利」というコンセプトから、「便利」を語源として命名されました。

電動バイクとして生まれ変わったホンダ「ベンリィ-e」
電動バイクとして生まれ変わったホンダ「ベンリィ-e」

 当初は「イ」が大文字で単一モデルに付けられた名前でしたが、次第にシリーズ全体を指すブランドのような位置付に変化したことも特徴です。

通勤通学の交通手段として使用されることを想定した50cc原付スクーターのスズキ「チョイノリ」
通勤通学の交通手段として使用されることを想定した50cc原付スクーターのスズキ「チョイノリ」

「ちょい乗り」をコンセプトに、2003年に発売されたスズキ「チョイノリ」は、通勤通学の交通手段として使用されることを想定した50cc原付スクーターです。

 使用目的を近距離の移動だけという意味の「ちょい乗り」に絞って軽量簡素化されたほか、国内生産でどこまで安くできるかを課題とした結果、最廉価モデルはなんと5万9800円の超低価格を実現したモデルでもあります。

 2007年までに10万台以上が生産されましたが、簡易的なエンジン構造のため排ガス規制に対応できず、この年限りで生産終了となりました。

70年代に販売されていたスズキ「バンバン75(1973)」
70年代に販売されていたスズキ「バンバン75(1973)」

 70年代に販売されていたスズキ「バンバン」は、不整地における走破性能の高さから、「どこでもバンバン走ることができる」という意味合いで、命名されたモデルです。

 2002年に復刻版が登場し、日本では200ccを販売。タンデムしやすい幅広の一体型シートや、200ccながら極太タイヤを装備するなどにより実用性に長けており、今でもマニアの間で高い人気を誇っています。

 スズキは他にも「バラ」、「蘭」、「コレダ」、「イナズマ」など、日本語由来のネーミングを採用したバイクを多数販売しています。

※ ※ ※

 日本語由来の名前を持つバイクといえば、「ニンジャ」、「カタナ」、「隼」が代表的ですが、「ベンリィ」や「チョイノリ」といった遊び心を感じさせるようなネーミングのバイクも、実は日本語由来。

 バイクの名前の由来を調べてみると、意外な事実が知れて、面白いかもしれません。

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