バイクタレント岸田彩美のEICMA2022レポート 〜出展日本メーカー編~

バイクタレント兼こうのす観光大使・岸田彩美さんがイタリアで開催されたバイク見本市「EICMA2022」の用品メーカーの出展についてレポートします。

海外でも高い評価を得る日本メーカー

 こんにちは。バイクタレントの岸田彩美です。今回はイタリアで開催されたバイクの見本市「EICMA」に出展していた日本メーカーについてお届けいたします。2021年開催時はどのメーカーの出展もなかったので、少しずつ日常が戻ってきましたね。

アライヘルメットのヨーロッパ限定モデル「RX-7V "50 Years of Misano World Circuit" by Drudi Performance - painted by DiD Design」
アライヘルメットのヨーロッパ限定モデル「RX-7V "50 Years of Misano World Circuit" by Drudi Performance – painted by DiD Design」

■アライヘルメット
 埼玉県さいたま市に本社を構えるアライヘルメットさん。新型コロナウイルスの影響によりEICMAへの出展は2019年が最後で、久しぶりの出展だったそうです。

 実はヘルメットの規格は日本国内とヨーロッパではクリアしなければいけない規格に違いがあります。ヨーロッパのクリアしなければいけない規格の一つにECER22 0.5(どれだけ早く衝撃を吸収することができるかの規格)があります。

 この規格をクリアした商品は、2023年いっぱいの販売は可能ですが、2024年からはより厳しくなる規格ECER22 0.6に対応した製品以外販売が出来なくなるそうです。

 しかし、RX-7V EVOとQuanticモデルはすでに新規格をクリアしており、マイナーチェンジのみで対応ができたんだそう。全てのヘルメットメーカーの中で一番早く新規格に対応したモデルを発売したのはアライヘルメットさんなんですって。新規格に対応できないメーカーも出てくるそうで、安全を追求し続けてきた技術は、日本の誇りですね。

 フランスではSZ-RVASのジェットヘルメットが多く売れているそうです。ビックスクーターにアライのジェットヘルメットを被ることがファッションとして人気なんだとか。

 同じヨーロッパでも国ごとに違いがあり、スペインやイタリアではフルフェイスモデルが人気。特にサーキット向けモデルであるRX-7V EVOを被りたい人が多いんだとか。どちらの国もレースが盛り上がっているからではないかとのことでした。

 またヨーロッパ諸国では、特にレーサーレプリカデザインや和柄ヘルメットが人気だそうですが、日本ではソリッドカラー(黒や白といったシンプルなカラー)が好まれるそう。

 各地域限定のモデルも多数あり、例えばイタリアのミサノサーキットアニバーサリーモデルはヨーロッパ限定モデルだそうです。私個人的にこのカラーリングが可愛くてしょうがないので、ぜひ日本での発売希望です!

アライヘルメットのコンセプトモデル
アライヘルメットのコンセプトモデル

 最後に、ブース入り口にはプロトタイプモデルが展示されていました。情報を得ることは出来ませんでしたが、もしかすると東京モーターサイクルショーで答え合わせが出来るのでは……? とのこと。続報を待ちましょう。

 なおEICMAの会場の中にはヘルメットの持ち込みが禁止とのことでしたが、アライヘルメットに関しては許可されていたそうですが、理由は不明とのことでした。

デイトナのブース
デイトナのブース

■デイトナ
 静岡県に本社を置くデイトナさん。私自身もデイトナオリジナルブランドのヘンリービギンズの防水リュックを愛用していることもあり、吸い込まれるようにブースへお邪魔しました。

デイトナの「HOT GRIP ヘビーデューティー ビルトイン4Sn」
デイトナの「HOT GRIP ヘビーデューティー ビルトイン4Sn」

 当日はアパレル関係の展示は無く、パーツやアクセサリーがメインでした。早速ヨーロッパでの人気商品を聞いてみたところ、グリップヒーターが一番人気なのだそうです。実際に体験ができるようにと展示されていたのはHOT GRIP ヘビーデューティー ビルトイン4Sn。

 どこにボタンがあるのか、グリップヒーター取り付けていますよ! という主張が全くと言っていいほどありません。ボタンがグリップに一体化しているのでバイクのハンドル周りのデザイン性もキープされますね。

 ヨーロッパでも他メーカーからもグリップヒーターが発売されているそうですが、日本メーカーなら安心だと多くの方が購入しているそうです。私自身、所有するクロスカブにグリップヒーターを取り付けていますが、一度使用したらもうやめられませんよ(笑)。重宝しています。

デイトナのLEDウインカー
デイトナのLEDウインカー

 続いては控えめな主張をするウインカーが人気とのこと。特にLEDウインカー「D-LIGHT MIN」は、どんな車両にも相性が良さそう。

デイトナのBMW Motorrad用マスターシリンダータンクキャップ
デイトナのBMW Motorrad用マスターシリンダータンクキャップ

 また、BMWユーザーに人気を集めているのが、マスターシリンダータンクキャップ。現時点ではヨーロッパ限定商品のようです。スペインに留学していた時もBMWのGSシリーズに乗るライダーの多さは、見てわかるほど。需要が高いのが伺えますね。

ドイツミュンヘンのBMWワールド。レゴで製作された車両も展示されています
ドイツミュンヘンのBMWワールド。レゴで製作された車両も展示されています

 ちなみにドイツミュンヘンにはBMWの本社とミュージアムがあり、BMWの歴史ある車両の数々と世界観を満喫することが出来ます。

 また、お隣のBMWワールドは入場無料。レゴで作り上げた車体やカフェが併設されていたりとBMW好きにはたまらない空間になっています(私が行ったときは、コロナの影響でカフェは休業中でした)。ちなみにBMWの名前はドイツ語でBayerische Motoren Werke AGの頭文字から来ているのだそう。気になる方はぜひ行ってみて下さいね。

 今回はEICMAでお邪魔した日本メーカーさんをメインにお届けしました。どのメーカーにも日本との違いや地域限定商品があるなど、文化などの背景によって商品に特色が出るのが興味深かったです。

 いよいよ今年もモーターサイクルショーの日程が近づいてきましたよ。3月17日~19日の大阪モーターサイクルショーを皮切りに東京モーターサイクルショーは3月24日~26日 名古屋モーターサイクルショーは4月7日~9日と続いていきます。

 お得なキャンペーンやイベント情報も続々と上がっていますので、ぜひ現地でバイクや商品を見て楽しみましょう♪

 最後までご覧いただきありがとうございました。

【画像】EICMAに出店した日本メーカーを画像で見る(15枚)

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Writer: 岸田彩美

食べる事とインコが大好き。愛称:あやみん。2011年駒澤大学準ミスグランプリを取得後、ツインリンクもてぎのイメージガール、ツインリンクもてぎエンジェルを務めた。任期中に様々なバイクの楽しみ方に出会いその魅力に心を奪われた。トライアルデモンストレーション、MotoGP 日本グランプリでステージMCなどバイクのイベント出演や司会も務める。

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