鋭い猫目が印象的なビッグスクーター! スズキ「バーグマン400」はカッコ良くて便利な包容力抜群モデル
毎月の8日がつく日は『高梨はづきのきおくきろく。』。バイク女子の高梨はづきさんが試乗した、スズキ「バーグマン400」をレポートしてくれました。
デザインへのこだわりも利便性も最高のビックスクーター
皆さんこんにちは! バイク女子の高梨はづきです。
今回のコラムでは、猫のような鋭い顔つきが特徴的なスズキのビッグスクーター「バーグマン400」をお届けしていくよ!
最近、試乗するバイクは大排気量のMTバイクが多くて、スクータータイプに乗ることがなかったからワクワク!
わたし的に、スクーターの醍醐味といえば「どれだけ快適に簡単に乗れるか」というところに尽きると思うんだよね。
バーグマン400がどれだけ快適なバイクなのかみていこう!
離れたところから全体を見るとかなり乗りやすそうな印象。スクーターのデザインって、肉付きのいい部分と華奢な部分の塩梅でイメージがガラッと変わるから、メーカーのセンスがはっきり見える部分だと思うのね。
その点、このバーグマン400は全体的に肉付きのバランスが取れていて美しいよね。

足回りの艶やかなブルーの配色が、ボディのシルバーカラーの挿し色になっていてとても爽やか。よく見るとシートのステッチ部分もホイールのブルーに合わせて青色が配色されいるのも、統一感があってイカしてるね。
細部にまで気を遣ってくれるのは、オシャレに敏感な若者にもグッとくるものがあるはず!
それからフロントからリアにかけてのボディラインが風を切り裂いて颯爽と進みそうな、ボディに向かってくる風の流れをイメージできてデザイン性もかっこいい!
ではまたがってみるよ。シート高755mmあるバーグマン400の足付きは、身長158cmのわたしでも足裏半分がしっかり地面に接地できたよ。
ハンドルまでの距離は広めなので、乗車姿勢を取ってもまったく窮屈な体勢にはならず、楽に手が置けたのはプラスポイント。
実際にまたがってみると車体が大きく感じて、なんだか包みこまれている感覚になるから安心感さえ覚える。ステップは広々しているので、好きなポジションに足を伸ばせるのはとてもいい!
ステップの一番遠いところに私が足を置くと膝が伸びきるほどなので、これなら高身長の方でも窮屈に感じることなく乗れそうだね。
すっきりしたボディラインで見た目はすっごく軽そうな印象だったけど、実車重は218kgと意外と重量級。バイクの横に立って恐る恐る押し歩きをしてみたけど、平らな路面の上だったら少し気を張りながらも取り回しはできる。坂道での取り回しはちょっぴりキツそうかな。
スズキでは、125ccの軽量スクーターのラインナップが充実しているので、唯一のミドルクラススクーターであるバーグマン400はこのくらい重量あった方が納得できるし、ちゃんと差別化できているといえるかもね。

早速、走っていくよ! キーを回して、まずは低速から。「どれだけ快適に簡単に乗れるか」がわたしのスクーター評価基準と前述したけど、通勤や通学に使われるスクーターではストップ&ゴーの機会も多くなるから、スタート時の挙動ってすごく重要。
その点もバーグマン400はスタート後、優雅にスーッと進み始めてくれて、特に変なクセもないからストレスフリーで合格点!
その勢いでアクセルをグイッとひねってみたら、スパーンと飛び出しはしないものの力強い発進力があって、あやうく身体が置いていかれそうになるほど。400ccの排気量を持っているんだから、スクーターだからといって油断してはいけないね。
そのあと一瞬加速してみたけど、力強さと気持ちの良い伸びを感じられた。アクセルワーク時にも変なクセや遊びは感じられず、気持ちのいいままスピードを上げ下げしていくことができたので、バイク玄人が楽しめるのはもちろん、初心者でも扱いやすい仕様になっているよ。
さらに身体を包み込んでくれるような安心感は、操縦のしやすさにも影響するのだと改めて実感。懐の深さを感じつつ、速度が落ち着けば、車体の重さがフワッと軽くなる瞬間もあって扱いやすい。
アクセルをひねったり戻したり、ヒラヒラと強弱をつけながらワインディングを走れたらもっと楽しいんだろうなと、このままツーリングに出かけたくなるくらい親しみやすく、どんなライダーにも馴染む1台だと感じたよ。
スクーターは、一般的なマニュアルバイクと違ってニーグリップが出来ないよね。だからカーブを走行する時には、よりバランス感覚を研ぎ澄ませることが大切になってくるように思う。
バーグマン400はシートの形が特徴的で、腰に当たる部分に半背もたれのような分厚く立体的なサポートが立ち上がっていて、ステップに着いた足とシートの上のお尻を使って突っ張り合うことで、ライディングポジションの固定ができるよ。そのおかげで小回りも、ふらつくことなく行えるの。
だけど、わたしの身長(足の長さ⋯⋯)が足りていないようで、一番遠いステップ位置に足を伸ばしながらのカーブ走行が、少し心許なかった。
わたしと同じ低身長のライダーは、膝を90度に曲げてしっかりとステップに足を置ける位置で走行すると、もっと無理のない自然なライディングポジションで曲がることができるよ。その時、腕だけでなく身体ごと一緒に倒していくと綺麗に曲がれて楽しいと思う!

走行中、路面からのギャップは適度に感じたよ。振動が激しいわけでも全く皆無なわけでもないので、及第点といったところ。ATという点も含めて、バーグマン400で遠出しても疲れにくそうというのが一番の感想なのだけど、ただ疲れにくそうというだけではなく、いつまでも快適に乗っていられそうだと想像することができたよ。
さらに、出先で気になるのはやはり収納スペースだよね。バーグマン400にはシート下収納が付いているけど、容量はなんと42L! 形や大きさにもよるけどヘルメット2個(フルフェイス1個とオープンフェイス1個)が入るんだって。これはありがたすぎるね!
ヘルメットってかなりの高級品だから、ぶつけたりするリスクがあるところへわざわざ持ち歩かずに済むし、万が一の雨具や、出先で購入したお土産なんかも十分に収納可能なのはめちゃくちゃ便利だと思う。
ハンドル下の左右ポケットも深めで、ちょっとしたお出かけにはその収納を使えば、バッグいらずで気軽に乗り出すことができちゃう。
右側ポケットにはシガーソケットも付いているから、シガーソケット対応のUSBチャージャーなどを用意すれば、スマホや電子機器なんかの充電も可能だね。
その真ん中にはパーキングに入れるレバーがあって、レバーを下ろすとリアタイヤをロックしてくれるので、坂道などでの駐車時にとても便利。キーを回す部分もキーロックができるので盗難予防ができたりと、セキュリティ面もとても安心だね!
ビックスクーターブームはひと昔前に終わってしまったけど、流行は巡るというので、また脚光を浴びる日が来るといいな。
でも一時期たくさんの人が乗っていたように、そもそもスクーターは乗りやすくて便利なんだよね。もし現代でまたブームが来たら、間違いなくバーグマン400は流行の中心モデルになりそうなくらいかっこいいと思った!
MTバイクのギアをガチャガチャ変える楽しさもいいけど、なにも考えず気楽に走行を楽しめるバーグマン400というスクーターを選ぶのもありだね!
ということで本日はここまで! また8のつく日にお会いしましょ~!

Writer: 高梨はづき/hapi
(役者/YouTuber)17歳で普通自動二輪免許取得し、当時の愛車はホンダCB400T。声優を目指して専門学校に入学後、勉学に専念するため同車を手放し一時バイクを離れる。2020年3月にカワサキ・エストレヤを購入し、数年ぶりにバイクの世界にリターン。声優活動を経て、現在は舞台役者・バイカーモデルとして活動中。同時に"hapi"名義でYouTubeチャンネルを開設、自身のバイクライフをマイペースに投稿してます!チャンネル登録お願いします!!