16歳の頃、初代モンキーに強く影響を受けた!! 人を和ませ誰もの瞳を優しくさせる初代モンキーの魅力とは?

モンキーに強く惹かれたのは16才の頃、従兄弟が所有していた初代モンキーに影響を受けたのがきっかけです。そんな初代モンキーに試乗する機会を得た筆者は、底知れぬ魅力に引き込まれます。

あまりにも小さいタイヤで走行するには注意が必要?

 僕がモンキーの世界に手をだしたのは、明らかに初代モンキーへのオマージュであろうと自覚しています。まだ僕が16歳だったころ、3歳年上の従兄弟が初代モンキーを所有しており、パイプを捻じ曲げたり溶接したりしながら初代モンキーにサイドカーをくくりつけていた。その影響を強く受けているのは確かなのです。

「なんのためにサイドカーを?」

「可愛いから」

 たわいもない会話をしたことを記憶しています。

かくして出来上がったサイドカー付きのモンキーは愛らしかった。両手で手桶をつくったら包み込めてしまいそうに小さな5インチタイヤは、たしかに溝などに足を取られればコケてしまいそうになりましたね。

「段差にも弱いから気を付けろよな」

 従兄弟に注意され、前方の路面ばかりをみながらまたがったものです。

ホンダモンキー(Z50M型)に試乗する筆者(木下隆之)

 いま乗っても同様で、フロントタイヤのことに注意が集中する必要がありますね。試乗バイクのオーナーは、鎌倉のウインドフサーフィンとサップのプロショップを主宰するセブンシーズのオーナーのですが、代表の新嶋氏も過去に、前転を経験しているらしい。いやはや、そんな珍事件を笑って話せるのは初代モンキーが人を和ませるからに違いないのです。

 セブンシーズは湘南・材木座海岸が目の前だ。国道134号を跨げばそこは海。マリンスポーツを楽しむには好立地にあります。実際にこの日も、所属のプロサーファーが風を切っていたし、真っ黒に焼けた若者が風に挑んでいました。

鎌倉のウインドフサーフィンのプロショップ「セブンシーズ」に置かれた歴代モンキーと代表の新嶋光晴さん

 そんなサーファーを横目でみながら、モンキーを走らせるのは気持ちいいですね。バイクに乗るというより、ポケバイにまたがるような姿勢が可愛いものです。フロントキャスターなどないに等しいから、直進性は心許ないのです。テケテケと響く排気音は意外に主張があるけれど、かといってパワフルなわけもないですね。そもそも直進性が一輪車に跨っているようだから不安定なんです。スピードを出す気になれないですよね。

 ギアチェンジは自動遠心のそれであります。つま先を起用に操り、レバーを前後に蹴ることで変速が進む仕掛けなんですね。

国道134号を流すより裏道をトコトコと縫って走った方が似合うモンキー

 ちなみに、湘南のメインストリートは国道134号線です。西に江ノ島を望み、その先には富士山がそびえます。逗子マリーナから材木座海岸を抜けて、由比ガ浜から鵠沼や辻堂にもごきげんなツーリングスポットではあります。だけど、国道134号線を流すにはなれなかったんです。というのも、そこそこの交通の流れに乗るのは初代モンキーのイメージにはそぐわないように感じたからなんです。せっかくのタータンチェック柄のモンキーなのだから、飛来した白砂が積ったわき道をかすめたり、防砂のための松林をチョロチョロと縫って抜けるほうが似合うのではないかと思ったのです。

 モンキーをバイクなどとは思ってはいけない。愛犬の背中に跨ってジャレあうような、そんな関係でいることが喜びなのです。

初代モンキーの魅力は人々を優しくさせてくれるその愛くるしさ

 鎌倉海浜公園の横道をテケテケやっていると、沿道のサーファーが優しげな視線を投げかけてくれます。熊さんの縫いぐるみに跨ってジャレあっているおじさんに見えたことでしょうね。誰もの瞳を優しくさせる。初代モンキーにはそんな底知れぬパワーがあるのです。

 ■SEVENSEAS(セブンシーズ)ウインドサーフィンスクール&ショップ
 神奈川県鎌倉市材木座6丁目16-35
 TEL:0467-22-5050

【了】

初代モンキー(Z50M型)の画像を見る

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Writer: 木下隆之

1960年5月5日生まれ。明治学院大学卒業後、出版社編集部勤務し独立。プロレーシングドライバーとして全日本選手権レースで優勝するなど国内外のトップカテゴリーで活躍。スーパー耐久レースでは5度のチャンピオン獲得。最多勝記録更新中。ニュルブルクリンク24時間レースでも優勝。自動車評論家としても活動。日本カーオブザイヤー選考委員。日本ボートオブザイヤー選考委員。

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