散歩(3歩)で三県行ける! 平地に存在するレアな「三県境」に行ってみた
3つの県の県境が隣り合う「三県境」は日本に40箇所以上存在しますが、平地にある歩いて跨げる三県境はとても珍しいケースです。いったいどのような場所なのでしょうか。
数多くある県境でも、気軽に歩いて3県をまたげる場所は少ない!?
3つの県の県境が隣り合う「三県境(さんけんきょう・さんけんさかい)」は、日本に40箇所以上あると言われています。しかし、そのほとんどが山間地や河川(川の上)であることが多く、平地に三県境があるのは、かなりレアなケースです。ところが群馬県板倉町、栃木県栃木市、埼玉県加須市の境(北緯36度12分27秒、東経139度39分50秒)は、なんと田畑にあるのです。
わずか3歩でまたげる三県境は相当珍しいものです。ほとんどの三県境は気軽にまたげるような場所には無く、例えば最北で言えば青森、岩手、秋田の四角岳にあり、関東では千葉、埼玉、東京の境は江戸川に、茨城、栃木、埼玉は渡良瀬川、茨城、千葉、埼玉の三県境は江戸川にあります。
ところが、ここ栃木、群馬、埼玉の県境は東武鉄道日光線の柳生駅や、「道の駅きたかわべ」からほど近い田園にあるのです。その地理条件から近年は観光地としても話題となっており、TVでも取り上げられています。
地元の方による整備・管理のおかげで、味のある看板や杭が打たれ、観光客が訪れやすくなっています。近くに駐車場(砂利)もあり、バイクでも訪れやすいスポットです。のどかな場所で周囲の道幅も広くはないので、訪れる際は騒音や安全運転に気をつけたいものです。
三県境には、なにがある?
さて、バイクを停めた駐車場からは、三県境がすでに見えています。訪れる人たちはその境を跨ぎながら撮影するのが人気(定番?)のようです。近くには旧渡良瀬川の跡もあります。
少し足を延ばすと「道の駅きたかわべ」があり、ここは手打ちそばと新鮮野菜が評判とのこと。訪れた時には閉店していましたが、美味しそうなスイーツもあったので、ツーリングの休憩にも良さそうです。
堤防を越えたところにある渡良瀬遊水地はラムサール条約の登録湿地で、ここもまた人気の観光エリアです。遊水地を一望できる「ウォッチングタワー」から眺めるヨシの湿地は絶景。毎年3月に行なわれるヨシ焼きは湿地保全や野火対策、害虫駆除などのためだそうですが、こちらも大勢の観光客が訪れる行事となっています。
フラッと訪れるのにふさわしい、ツーリングスポットとしていかがでしょうか。
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