ハーレーブームの再到来!? ハーレーダビッドソン ジャパン2022年の展望と現状

バイクにおける輸入車の中でも根強い人気を持つハーレーダビッドソンですが、2022年の現状と展望について紐解いていきます。

新型車目白押しのハーレーダビッドソン

 2022年3月25(金)~27日(日)までの三日間で約12万人を動員し、文字どおり日本最大級のバイク系インドアショーとして開催された『東京モーターサイクルショー』ですが、そうした規模のイベントだけに各メーカーそれぞれが『今年は何に力をいれているのか?』や『目玉のニューモデル』を一目瞭然に知る格好の機会となっています。

ロードグライドCVOに跨るハーレーダビッドソンジャパン株式会社 代表の野田一夫氏。この先のハーレーの未来を如何なる方向へ舵取りするか手腕に期待したいところです
ロードグライドCVOに跨るハーレーダビッドソンジャパン株式会社 代表の野田一夫氏。この先のハーレーの未来を如何なる方向へ舵取りするか手腕に期待したいところです

 その中で毎回、我々のようなメディアに向けて各メーカーが『プレスカンファレンス』を行なっているのですが、今年は7社がそれぞれのブースを舞台に記者会見を開催。それぞれに注目のモデルを披露していたのですが、やはり、その中で気になる存在が『ロードグライド』や『ストリートグライド』、そして『ローライダー』の『ST』シリーズを発表した『ハーレーダビッドソン』ではないでしょうか。

今回の『モーターサイクルショー』で再注目のモデルと言えるのがコチラの『ローライダーST』。117cu-inのエンジンパフォーマンスが如何なるものか興味も尽きないところです
今回の『モーターサイクルショー』で再注目のモデルと言えるのがコチラの『ローライダーST』。117cu-inのエンジンパフォーマンスが如何なるものか興味も尽きないところです

 そのプレスカンファレンスではハーレーダビッドソン ジャパン株式会社の代表取締役である野田一夫氏が壇上に立ち、2021年を振り返った話題と2022年の展望を語ったのですが、やはり最初のテーマとなったのは昨年6月より登録がスタートしたニューモデル、『パンアメリカ』と『スポーツスターS』について。

新時代の水冷DOHC60度Vツインエンジンである『レボリューションMAX1250』を搭載したモデルについてを野田社長が説明したのですが、停車時に車高が自動調整される世界初の機能である『アダプティブライドハイト』やスマホと連動したメーターシステムを持つ『パンアメリカ』や新時代のスポーツスターのスペックが分かりやく解説されました。

ちなみにハーレー初のアドベンチャーモデルである『パンアメリカ』は昨年の外国車部門・最優秀金賞を獲得。登録台数も519台を数え、売上も好調とのことです。

新時代の水冷DOHCエンジンである『レボリューション MAX -T』を搭載した『スポーツスターS』や1300台が即日完売したという『フォーティーエイト・ファイナルエディション』についてもこの日の壇上で紹介。2022年4月13日にオンラインで発表される予定の『スポーツスター』の新シリーズも注目したいところです
新時代の水冷DOHCエンジンである『レボリューション MAX -T』を搭載した『スポーツスターS』や1300台が即日完売したという『フォーティーエイト・ファイナルエディション』についてもこの日の壇上で紹介。2022年4月13日にオンラインで発表される予定の『スポーツスター』の新シリーズも注目したいところです

 さらに続けて『スポーツスターS』や、昨年末に限定で販売された『フォーティーエイト・ファイナルエディション』についても説明されたのですが、前車は1月の販売開始と同時に900台を超える予約台数となり、1300台限定で販売された『フォーティーエイト』は即日完売になったとのこと。こうした結果を受け、野田社長も「ハーレーブームの到来」を壇上で高らかに語ります。

ハーレーダビッドソンがメーカーサイドでカスタマイシングを施す『CVO』シリーズもマニア垂涎の注目モデル。ある意味、ハーレー社の威信をかけたフラッグシップです
ハーレーダビッドソンがメーカーサイドでカスタマイシングを施す『CVO』シリーズもマニア垂涎の注目モデル。ある意味、ハーレー社の威信をかけたフラッグシップです

 もちろん、それを左右するには今年のイヤーモデルである『ST』シリーズやハーレーと切っても切れない関係にある『カスタム』という行為をあらかじめメーカーサイドでプロデュースした『CVO』シリーズの販売実績などが不可欠となるのですが、市場の反応を見る限り、野田社長が語ることも、あながち大言壮語ではない気がします。

ハーレーダビッドソンジャパンが全国ディーラーをランク付けする『バー&シールドプログラム』で一位を獲得した『ハーレーダビッドソン豊橋』の皆さんも壇上に登場
ハーレーダビッドソンジャパンが全国ディーラーをランク付けする『バー&シールドプログラム』で一位を獲得した『ハーレーダビッドソン豊橋』の皆さんも壇上に登場

 今回のプレスカンファレンスでは、そうした販売を支える正規ディーラーの技術やサービス、販売台数などを得点化した『バー&シールドプログラム』で全国一位を獲得した『ハーレーダビッドソン豊橋』の皆さんが紹介されたのですが、同店は奇しくも愛知国際展示場で第一回目の開催となった『名古屋モーターサイクルショー』の地元。今後の活躍にも期待がかかります。

 今回はハーレーダビッドソンジャパンが掲げる展望を確認すべく2022年の東京モーターサイクルショーで行われたプレスカンファレンスを振り返って見たのですが、出展された車両を見る限り、その勢いはまだまだ続きそうです。

【画像】ハーレー注目のニューモデルを画像で見る(17枚)

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Writer: 渡辺まこと(チョッパージャーナル編集長)

ハーレーや国産バイクなど、様々な車両をベースにアメリカン・テイストのカスタムを施した「CHOPPER」(チョッパー)をメインに扱う雑誌「CHOPPER Journal」(チョッパージャーナル)編集長。カスタム車に限らず、幅広いバイクに対して深い知識を持つベテラン編集者。

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