バイクの路駐が解禁される!? 駐輪場不足解決に向けた嬉しい施策とは
バイクの駐輪場不足は深刻で、出先での駐輪場探しに手間取った経験を持つ人は多いと思います。しかし現在、ネット上では「バイクの路上駐車が解禁されるのでは?」との噂がまことしやかにささやかれています。一体、どういうことなのでしょうか。
バイク用の駐輪場所が増えるかも?
バイクを駐輪する場所を探して、出先で街中をぐるぐると周った経験を持っているライダーは多いと思います。しかし、その状況が今年から変わるかもしれません。一体、どういうことなのでしょうか。

2022年3月24日付で、警察庁交通規制課よりバイクの駐車場に関して発行された通達がありました。通達のタイトルは「地域の実情に応じた自動二輪車等に係る駐車環境の整備に向けた継続的な取組の推進について」となっており、つまりバイクが利用できる駐車場の整備を推進しようという内容です。
通達の内容を簡単に説明すると、「バイクが利用可能な駐車場を増やす」、「バイクの路上駐車規制を見直す」、「関係機関との連携と協力を要請する」、「すでに必要性が認められている駐車規制は変更しない」という4つの内容に分けられます。
まず、「バイクが利用可能な駐車場を増やす」に関しては、多くのライダーがその必要性を実感していると思います。
日本二輪車普及安全協会によると、2022年4月時点で登録されている全国のバイク駐車場は2万7646箇所。しかし、それに対してバイクの保有台数は、日本自動車工業会のWebサイトのよると約1035万台とされています。このバイクの保有台数は2020年3月時点のデータのため、コロナ禍により二輪車需要が高まったことを踏まえると、数は大きく変動増加している可能性も高いでしょう。
つまり現状、バイクの需要や保有台数に対してバイク用駐車場の数が少なく、特に都市部ではその傾向が強く見られ問題視されています。また、今回の通達では、バイクの駐車需要が高い場所では、今ある駐車場でバイクの利用を可能とする設備を整えること、そして新しくバイクが駐車できる有料駐車場を設けるよう働き掛けることが明記されています。
それと同時に市区町村では、バイク用の駐車場に関する条例の整備もおこなうことにも言及されました。
路駐解禁の噂の真相は?
では、現在噂になっているバイクの路上駐車解禁に関わる内容となる「バイクの路上駐車規制を見直す」は、一体どのようなものなのでしょうか。

内容の詳細は、「バイクの保有台数に対して駐車場の数が少ないため、路上駐車の規制をしている場所で、バイクの取り締まりを一部緩和させるか検討せよ」というもの。つまり、バイクの駐輪需要がありながら、駐車場の数が足りていないという実態がある場所は、路上駐車禁止規制の廃止やバイクの駐車方法の指定・時間制限付きの駐車規制の見直しなどが可能か、検討する内容です。
そして、バイクの駐車禁止の廃止または変更がおこなわれた場所については、道路標識での表記やライダーに向けての情報発信をすることなどが、盛り込まれています。つまり、近いうちに一部の道路ではバイク限定で路上駐車が解禁されるか、指定された駐車方法で停めれば、路上駐車が認められるようになる可能性が高いということ。
この通達は、バイクの駐輪場を探すのに苦労していた人にとっては、非常にありがたい内容となっています。
さらに、今後バイクの駐車場が少ない道路については、路上駐車が許される場所が出てくる可能性があることに加え、バイクでも利用可能な駐車場が増えることから、今までよりもバイクの使い勝手が良くなると予想。この通達の取り組みについては、年度末に警察庁交通局交通規制課に報告することが明記されています。
そのため、2022年度中にはバイク用の駐車場の必要性が高い場所や、規制の見直しがおこなわれる道路の方針が決まるかもしれません。
とはいえ、路上駐車の規制が変更されるからといって、むやみやたらとバイクを停めても良いわけではありません。通行の妨げにならないように配慮した駐車方法の実施など、ライダーのマナーアップも同時に必要とされることは確実です。
なお、日本二輪車普及安全協会のWebサイトでは、バイク用の駐車スペースの場所をリクエストできるようになっています。駐車場が欲しいと感じる場所があえば、ぜひ送ってみてはいかがでしょうか。