悔しさの中にも成長を感じられたMotoEワールドカップ最終戦! レーシングライダー大久保光のレースレポート
レーシングライダーの大久保光選手が参戦した、MotoEワールドカップ第6戦サンマリノGP。その様子をレポートしてくれました。
結果を出すためにはタイミングも重要なMotoEレース
こんにちは。大久保光です。今は、スペインのバルセロナに滞在しております。
MotoEワールドカップの最終戦も終え、一息ついているところです。
MotoEのシーズンは終わりましたが、イタリア選手権に2戦ほどスポット参戦しますので、まだまだ私の今年のレースは終わりません!
さて、今回はそのMotoEワールドカップ最終戦、ミサノラウンドについて書きたいと思います。
ミサノサーキットは過去にスーパースポーツ世界選手権でも走ったことがあり、今年もイタリア選手権のテストで走っていたコースなので、しっかりと成績を残すことを目標に、レースウィークをスタートさせました。
フリープラクティス1では、前日の雨の影響で滑りやすいコンディションのなか、3番手タイムを記録。
しかし次第にコンディションが回復して行ったフリープラクティス2では、大幅にタイムを更新しなければなりませんでした。
そして、私のベストラップが運悪くイエローフラック中でのタイムとみなされてしまい抹消。
その後、もう1度タイムアタックを試みますが、スロー走行をしているライダーと接触しそうになったため、そのライダーを避けて転倒。10番手タイムとなり、Q1スタートとなってしまいます。
Q1は10分しか計測時間がないのですが、他のライダー達と少しタイミングを遅らせてタイムアタックをし、なるべく単独でタイムを出せるように試みるも、0.06秒タイムが届かず3番手でQ1敗退。予選は、11番手となりました。
レース1では6番手のチャンピオンシップを争っているニッコロ・カネパ選手が1列前、そしてヘクトル・ガルソ選手が1つ後ろのグリットからのスタートという配列です。
スタートは成功し、すぐさま5番手までポジションをアップ。そのままレースを進めようとしましたが、そこからペースを上げることができず、トップ集団とは離されての5番手争いとなりました。
最終的にその集団のバトルにも負け、7位でレース1は終了。レース2はレース1に比べて気温がとても上がり、路面温度も10度以上高くなっているなかで行われました。
私はレース2のなかで自己ベストタイムを更新しながらレースを運んでいきましたが、フロントタイヤを思った以上に酷使してしまい、ペースを上げることができない我慢のレース展開に。最終的には、予選からふたつ順位を上げた9位でのチェッカーとなりました。
最終戦の結果により、シリーズランキングは6位を死守。ランキング6位で、今年のMotoEワールドカップのシーズンを終えることができました。
今年を振り返ると、良くも悪くもなかったシーズンだったと思います。
初表彰台は獲得できたものの目標の優勝には届かず、またトップ集団でのレースも少ないシーズンだったので、その辺りは大いに反省するべきところだと分析しています。
しかし、昨年に比べてトップ6のレースが増えたこと、ランキングも11位から6位に上がったという点は、今年の成長だったと思います。
来シーズンのことはまだわかりませんが、もしMotoEワールドカップで戦うこととなれば、まずは初優勝、そしてシリーズチャンピオンを目指して頑張ります。
最後になりましたが皆様、今年1年間、応援ありがとうございました。