“安楽死”を求める父親に、家族は何ができるか? 名匠フランソワ・オゾン最新作『すべてうまくいきますように』

フランスの名匠、フランソワ・オゾン監督最新作。“安楽死”を望む父親に振り回される娘の葛藤を描いた『すべてうまくいきますように』が2023年2月3日(金)より公開されます。

“安楽死”を望む父親と娘たち

『まぼろし』『スイミング・プール』などで知られるフランスの名匠、フランソワ・オゾン監督の最新作『すべてうまくいきますように』は、監督がこれまで何度も描いてきた“死”をテーマにした、集大成と言える作品です。

『すべてうまくいきますように』(c) 2020 MANDARIN PRODUCTION – FOZ – France 2 CINEMA – PLAYTIME PRODUCTION – SCOPE PICTURES
『すべてうまくいきますように』(c) 2020 MANDARIN PRODUCTION – FOZ – France 2 CINEMA – PLAYTIME PRODUCTION – SCOPE PICTURES

 小説家のエマニュエルは、85歳の父アンドレが脳卒中で倒れたという報せを受け病院へと駆けつけます。父は意識を取り戻しますが、身体の自由がきかないという現実を受け入れられず、「人生を終わらせるのを手伝ってほしい」とエマニュエルに頼みます。ところがリハビリが功を奏し、日に日に回復していった父は、孫の発表会やお気に入りのレストランへと出かけ、生きる喜びを取り戻したかのように見えました。ですが、まるで楽しい旅行の日を決めるかのように父は、娘たちに“その日”を告げるのでした……。

 本作の原作は、オゾン監督と過去に幾度も共同脚本を手掛けてきたエマニュエル・ベルンエイムによる「Tout s’est bien passé」。“安楽死”を望む父親に振り回される娘の葛藤を描いた自伝小説です。しかしベルンエイムは、本作の映画化途中でガンにより他界。その後、オゾン監督が彼女の遺志を継ぐかたちで本作の映画化を実現しました。つまり本作は、亡きベルンエイムに捧げた作品でもあるのです。

スズキ「GT250(1971)」
スズキ「GT250(1971)」

 オゾン監督とバイクといえば、2021年に公開され日本でも話題になった『Summer of 85』でしょう。内気な16歳の少年アレックスは、自然体で飄々とした18歳のダヴィドに惹かれていくのですが、そのダヴィドの愛車が70年代の真っ赤なスズキ「GT250K」でした。メインビジュアルにも採用された、甘酸っぱさあふれる二人乗りシーンは必見です。

『すべてうまくいきますように』(c) 2020 MANDARIN PRODUCTION – FOZ – France 2 CINEMA – PLAYTIME PRODUCTION – SCOPE PICTURES
『すべてうまくいきますように』(c) 2020 MANDARIN PRODUCTION – FOZ – France 2 CINEMA – PLAYTIME PRODUCTION – SCOPE PICTURES

『すべてうまくいきますように』は2023年2月3日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館、Bunkamura ル・シネマほかで公開です。

『すべてうまくいきますように』予告編

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