長さが違う!? バイクのホイールベースは、長短によってメリットとデメリットがある?
バイクの種類によって長さの異なるホイールベースには、その長短によってメリットとデメリットが存在しています。ホイールベースの長さの違いによって生まれる特徴には、どのようなことが挙げられるのでしょうか。
ホイールベースの長さによってメリット・デメリットがあるって本当!?
バイクのホイールベースとは、前のホイールから後ろのホイールまでの距離のことです。ヤマハの公式サイトでは、「前のホイールの中心点から後ろのホイールの中心点までの距離」のことであると記載されています。
ホイールベースは「軸間距離」とも呼ばれており、バイクの主要諸元の欄には、軸間距離あるいは「車距」として長さが記載されています。そのため、バイク乗りにとっては聞き馴染みのある言葉かもしれません。
また、ホイールベースは、その長さによって車体の全長も変わります。ホイールベースが長ければ車体の全長も長くなり、ホイールベースが短ければ車体の全長も短くなります。さらに、ホイールベースは長さによって特徴が異なるだけでなく、メリットやデメリットも存在しています。
では、ホイールベースの長さの違いよって生まれるメリット・デメリットとは、どのようなものなのでしょうか。
まず、ホイールベースが長いバイクのメリットとして、直進道での安定性が高い点が挙げられます。ホイールベースが長いと、直進道での速度や横風からの影響を受けにくくなるため、安心感のある走りが期待できます。そのため、ゆったりと走りたい人や、長距離ツーリングなどのシーンに適していると言えるでしょう。
一方で、デメリットとして挙げられるのが、カーブに対応しにくいという点です。ホイールベースが長いと小回りがきかないため、カーブが曲がりにくく、市街地や峠道などの細かな操作を求められるシーンは苦手な傾向があります。
代表的なホイールベースの長いバイクは、アメリカン、クルーザータイプのバイクです。
次に、ホイールベースが短いバイクのメリットとして、機敏な走りができる点が挙げられます。ホイールベースが短いバイクはコンパクトなものが多く、小回りがきくため、狭い道や細かいカーブであっても操作性が高くなっています。
したがって、ホイールベースの長いバイクとは反対に、日常的に市街地や住宅街などを走る機会の多い人に向いているバイクだと言えるでしょう。その一方で、ホイールベースの短いバイクは、直進道での安定性に欠けるというデメリットがあります。
加えて、代表的なホイールベースの短いバイクに挙げられるのは、スーパースポーツ系などのモデルです。
では、実際に販売されているバイクのホイールベースの長さは、どのような長さになっているのでしょうか。
例として、同じ排気量クラスであるホンダ「レブル250」とスズキ「GSX250R」で比較をしてみると、クルーザータイプのバイクであるレブル250のホイールベースの長さが1,490mmであるのに対し、スポーツタイプのバイクであるGSX250Rの長さは1,430mmです。
スポーツタイプのバイクと聞くとその名前から、どのタイプのバイクよりも大きいというイメージを持つかもしれませんが、例に挙げたように同じ排気量クラスで比較してみると、クルーザータイプのバイクの方がホイールベースが長くなっていることが分かります。
ホイールベースの長さはバイクの種類によって異なるだけでなく、その長短の違いによって得意とするシーンなどに特徴が見られます。そのため、これからバイクの購入を検討しているという人は、ホイールベースの長さごとの特徴やメリット・デメリットを確認した上で、自身のライフスタイルに合ったバイクを選ぶとよいかもしれません。
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ちなみに、ホイールベースはカスタムすることも可能です。ホイールベースを長くするための「ロングホイールベースキット」なども通販で販売されています。もし、自分自身でカスタムをするのが不安だという人は、専門のショップへ依頼すると安心かもしれません。