ヤマハ「XSR155」遂に国内導入! 並行輸入車を持つカフェ店主が語る魅力とは!? デイドリップ通信Vol.53
バイク乗りのカフェ店主、黒田悟志さんによる連載コラム。タイ製ヤマハ「XSR155」に4年乗り続けてきたオーナーの立場で、このバイクの魅力に迫ります。
遂に愛車の魅力をお伝えする時がキタ!!
こんにちは、『Day Drip Coffee』のクロダです。都内のとある住宅街で小さなロースターカフェをやっている、バイクの好きな店主です。このコラムは「バイクとコーヒー」をテーマに、この2つの世界を行き来して感じた様々なトピックをお届けしています。
でも今回は、コーヒーのことを抜きにしてでもこの話題で! 2026年6月30日から国内販売が開始されるヤマハ「XSR155 ABS」について取り上げたいと思います。
ちょうど今、「XSR155」を買おうか迷っている人も多いのではないでしょうか。じつは4年前の2022年6月、バイクの免許を取得したばかり僕はタイから並行輸入された「XSR155」を新車で購入し、約2万km超を乗り回してきました。
そこで、自分がこれまで知り得たこのバイクのポイントをお伝え出来たらと思います(ついにこの日がやって来た!)

「XSR155」は、元々タイとインドネシアで、2019年から現地向けに製造・販売されていたモデルです。国内では並行輸入車でありながら、登録台数ランキングに登場するなど「静かなブーム」となっていました。
2021年にはフランスで125ccにデチューンされたモデル(EU仕様)が登場し、国内でも待望論を受け、2023年末には「XSR125 ABS」がリリースされました。
それから2年半、遂に「XSR155」が国内導入となったのでした。「満を持して」、とは正にこの事です。
「XSR155」の特徴を簡潔に述べるなら、「スペックから想像されるイメージを超えた乗り味」です。エンジンに関しては、わずか155ccのミニマムな排気量から効率よくパワーを生み出す可変バルブ=VVAは大変よく出来た仕組みです。低回転域で十分なトルクを発生する性格が、7000rpm付近を境に高回転でパワーを稼ぐ「回せるエンジン」に切り替わり、最大トルクは7500rpm、最高出力は10000rpmで発生します。
高速道路でエンジンを回していくと、VVAが作動したタイミングからじわっと伸び始めるパワー感があり、高回転までストレス無くよく回るので、スポーティな走り方にも応えてくれます。
100km/h巡行はまだ余力を感じるし、新東名のような最高速度120km/h区間もしっかり巡行出来ます。でも田舎の一本道を5000rpmくらいまでを使ってのんびり流すのもOK。様々な場面を楽しめる懐の深さもあります。
そんなエンジンを受け止めるのは、デルタボックスフレームによって得られる剛性感と、車両重量137kgという軽量な車体です。小排気量から捻り出すパワーを可能な限り活かすには、軽さこそが正義。エンジンと車体、2つの要素をバランスよくまとめた設計によって、街乗りの気軽さから高速で流れをリード出来る能力まで備えています。
良い意味での軽快さと安定感は、取り回しの良さや人馬一体感につながり、純粋に走る楽しさを与えてくれます。
でも車体の軽さのせいで、高速巡行を不安に思う人がいるかもしれません。個人的な印象ですが、高速域では車体に自然と「立ち」の強さ=直進安定性が増す印象です。だから軽さの割に安心感があり、「風をいなしながら頑張って進んでいく元気な子」という感じです。フレームの余裕が足回りのセッティングと相まって、安定感を生んでいるのかもしれません。

「XSR155」は、街乗り、ツーリング、ワインディングが、1台でそれなりにカバー出来る万能バイクです。気負う事なく乗れる気軽さは街乗りの強い味方だし、その気になればどこか遠くまで走ることも出来ます。燃費も普通に40~50km/Lいきます。
また小排気量だけにポテンシャルを十分に使い切る、ある種の爽快感もあります。僕自身は昔の2スト経験者なので、そんな「回して走りたい人」にもオススメです。
この車両特性は、ビギナーらリターンライダーがバイクを乗りこなす技術を身につけるための最高の教材になります。そして排気量カテゴリーのイメージ以上に質感も高く、贅沢な作りなので、見て触って乗って満足感が得られます。様々なポイントを高次元でまとめた、秀逸なバイクだと思います。
このバイクで、僕はツーリングイベント『SSTR』に4年連続で参加しています。毎回2泊3日で1000~1200kmほど走破しますが、無理なく走ることが出来ています。
他にも荷物満載でのキャンプツーリング、カミさんとタンデムでのバイクデート、店の食材の買い出しや荷物運びまで、これ1台でバッチリこなしています。
「ジャスト・マイ・サイズ」……僕が「XSR155」を一言で紹介する時、いつもこの言葉で伝えています。
と、こんな感じで「XSR155」について語ってみました。現在は大型バイクが主力となる市場なので、155ccという排気量は存在意義を見出しにくく中途半端なイメージがあるかもしれません。
実際、重厚感や絶対的なパワーが欲しい人には向きませんが、乗りこなす楽しさを味わうには、これほど魅力的なバイクはないと思います。
勿論良い所ばかりではなく、いくつかの弱点も感じています。次回のコラムではそんなポイントと、オススメのカスタムなどについてもお伝えしたいと思います!
Writer: 黒田悟志
世田谷の自家焙煎カフェDay Drip Coffee店主。自転車ロードバイクに20年ほど乗ってきたが、2年前オートバイに目覚めて自動二輪免許取得。両足2気筒から4スト単気筒へ。昨年はSSTRにも初参加しバイクライフを堪能中。






