ひと際輝く「プロトタイプ」エンブレムのレプリカ!! “60周年アニバーサリーモデル”を目指したカスタムワールド

スーパーカブ60thアニバーサリー&累計1億台突破記念車の発売時に配られた販促パンフレット。最近発表されたスーパーカブ50ファイナルエディションのパンフレットイメージと相通じるものがあります。奥は1962年に北米輸出モデルとして発売されたCA100ナイセストピープル仕様車です
メタルフレークゴールドで仕上げ、シート表皮を赤色で張り替えただけでは納得できなかった木村さん。このフロントエンブレムの存在感が大きいので、プロトタイプモデルをイメージした仕様に作り変えようと考えました。そして、鋳物職人さんへ相談……
「鋳物作りに必要な砂型を作るためのマスター型を作ってくだされば……」とのお話しを頂けたので、純正エンブレムをベースにマスター型の製作に取り掛かりました。純正のフロントエンブレムを切り抜き、サイドカバーエンブレムと一体化する段取りにしました
プラモデルが型枠に収まっているときのランナーのような部分が、湯口とエアー抜きになる砂型鋳物。アルミ鋳物エンブレムを作るためには、いわば余白部分が必要になります。このランナー部分を切り取り削ってポリッシュ仕上げすれば、ベースが完成します
粗さが異なる耐水ペーパーや回転バフでポリッシュ仕上げされたフロントエンブレムのベース部分。真ん中のくりぬき部分に60th限定車用サイドカバーエンブレムを埋め込み完成形となります。樹脂製フロントカバーへは両面テープで接着固定します
樹脂製で良いので、市販段階にこのデザインのエンブレムが欲しかったと考える車両購入者は数多かったと思います。ベースの縦線部分のマスター型は、プラ板をカットして接着し、パテ埋めとサフェーサーの重ね塗り後に表面を研いで仕上げたそうです
アルミ鋳物のベースは複数製作したので、アルミ鋳物部品と純正エンブレムを組み合わせるためのテンプレートベースも、フロントカバーの曲面R形状に合わせて製作したそうです。ある程度の量産化も検討しましたが、もはや純正エンブレムが無いのでできません
左がノーマル限定車の赤色フロントカバーとフロントエンブレムの組み合わせで、右が新品部品をメタルフレークゴールドへペイントし、オリジナルエンブレムを組み合わせたプロトタイプレプリカのフロントカバーになります。存在感が違います!!
モーターショー出品のプロトタイプモデルと比べ、やや小ぶりのエンブレムになったのは、純正部品のフロントエンブレムをくりぬいて、サイドカバー用エンブレムを組み合わせたからになります。レッグシールドの白にも細かなフレークコートが成されています
観るものを引き寄せるオーラがあるメタルフレークゴールド仕様のプロトタイプ車を目指したカスタムマシン。光線の加減で様々な箇所がキラキラ輝く、細目のメタルフレーク塗装が美しいです。アニバーサリーの限定車が、まさか普段よく見る郵便バイクと同じ雰囲気で発売されるとは思わなかったと木村さん。「せめてナイセストピープル仕様と同じ、白色ダブルシート仕様なら良かったですよね。110ccなんですから」
東京モーターショー会場に展示されたゴールド仕様の60thアニバーサリー&累計1億台突破記念の参考出品車。このモデルだけを目当てに、数日後にもう一度、モーターショー会場に脚を運び、各部をじっくり見たそうです
純正エンブレムをベースに、切り抜いてプラ板で加工した鋳型用のマスターは、複数の砂型作りでカタチを失いました。溶けたアルミ(湯)を流し込み、砂型鋳造されたのがこのエンブレムベースです。まだ在庫がありますが、はめ込むエンブレムは売り切れのようです
スーパーカブ生誕60周年+シリーズ累計1億台突破記念限定モデルには、専用のサイドカバーエンブレムが取り付けられていました。実は、このエンブレムは左右共通ではなく、進行方向に対してまっすぐになるように、エンブレムには傾斜がありました。何故か左側の方が違和感なく組み合わさったそうです。本格的な作り込みが理解できます
プロトタイプ仕様のカスタム車が完成した直後に参加したカフェカブミーティング青山では、人気投票で第1位を獲得しました。限定モデル中の限定モデルといった雰囲気を醸し出す素晴らしい仕上がりは、数多くのエントラントに認められた証でもあります

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