チョッパーマニアの目線で見たホンダ「レブル500」 カスタム次第で往年の名車へ変身か!?

ホンダが1985年に発売した250cc国産アメリカンのモデル名を引き継ぐ現行車「レブル500」は、当時のモデルとは大きく趣を変えて登場しました。果たしてその魅力とはどんなものなのでしょう。

カスタム・ベースとしては難素材でもそのデザインの割り切りには好感

 過去に発売された “国産アメリカン”というジャンルのモデルに付きまとっていた“ハーレー・ダビッドソン”の影……それを思い切って振り切ったバイクでありながら“アメリカン”な要素もシッカリ感じさせるのが、今回、試乗させて頂いたNEW“REBEL(レブル)500”かもしれません。

ホンダ「レブル500」に乗る筆者(渡辺まこと)

 たとえばこのモデルではシャシーの構成を見ても、かつてのハーレーや国産アメリカンに採用されていた“ソフテイル”(フレーム下部に隠すようにサスペンションを搭載したもの)にはなっていませんし、ステップ位置もアメリカンでオヤクソクのフォワードコントロールというワケではありません。

 デザインをパッと見でカテゴライズすると、どちらかというと“未来的”。主役キャラじゃないものの、まるで大友克洋のマンガの世界に登場するマシンのようなイメージを感じさせるものとなっています。

未来的な印象を抱かせるホンダ「レブル500」

 カスタムのベース車両という目線で見るとメイン部がデュアルでエンジンを包み込むように配置されたダイヤモンドフレームや、そこにネイキッドバイクを彷彿させるようにマウントされたタンク、そしてシートのデザインと配置が限定されるテールライト部の構造など「改造しづらいだろうなぁ」と思わせるものでしたが、正直、こうした思い切ったデザインは個人的にキライではありません。

 むしろ「なんとなくハーレーっぽいでしょ?」とフキダシが、どことなく見え隠れする国産アメリカンより「男っぽさ」を感じさせるもので好感が持てます。またこうした車両を“創意工夫”でカスタマイジングの手を施すのもプロビルダーの腕の見せ所なのかもしれません。

パワーよりも“トルク”を体感できる500ccの2気筒エンジン

 実際に跨って走らせてみると、水冷4ストロークDOHC4バルブ2気筒500ccエンジンは低速からフラットなトルクを感じさせるもので“アメリカン”らしさが堪能出来る味付けとなっています。

低速からフラットなトルクを発生する500ccのエンジン

 セルを押し、エンジンを掛けると「ドロドロドロッ」と低速でアイドリングする様子は、やはりインラインフォーとは異なり、「お、なんかアメ車っぽいじゃん」と素直に感じさせるもので、走り始めてもパワーより“トルク”を体感出来る特性です。街乗りでの感想を言えば前後16インチのホイールサイズとファットなタイヤから受ける印象とは裏腹にハンドリングは素直で軽快なものとなっています。

 またポジションにしてもフォワードコントロールやハイライズのハンドルによる大げさなホースバックライディングではなく、あくまでも自然。まるで椅子に腰掛けた時のようなアシの位置に装備されたミッドコントロールや、手を伸ばした位置にグリップがあるハンドルのポジションにより、跨った時の手足の配置がまるでダートトラックレーサーを彷彿とさせるようなものとなっています。

ほんの少しのカスタムでホンダ往年のモデルのような雰囲気に!?

 たとえば車体のシルエット的に短いリアショックによって“ケツ下がり”になっている部分を補正してやれば、かつてのFT400/500(FTRではなく、あくまでも1982年に発売されたアレ)のようなストリートトラッカー的なマシンに仕上がる可能性も感じられます。

1982年に発売された「FT400/500」(写真はFT400)

 オーバー40世代だと“REBEL”と聞けば1985年に登場した250ccの国産アメリカンを思い出すのでしょうが、2017年から登場した “レブル500”は“イイ意味”で当時の面影を引きずったものではありません。

1985年に登場した250ccの国産アメリカン「REBLE(レブル)」

 80年代のレブルが中型排気量車で本格的なアメリカン・バイクを目指したものだとしたら、現行モデルから感じられる雰囲気は、まったく新しい“ネオ・アメリカン”といったものです。新旧モデル、いずれにしても「他とはチョット違う」ムードを醸し出している部分こそが、ともすると“REBEL=反逆者”という車名を如実に表しているのかもしれません。

【了】

当時の「REBEL」とは別物!? ホンダ「レブル500」の画像を見る

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Writer: 渡辺まこと

ハーレーや国産バイクなど、様々な車両をベースにアメリカン・テイストのカスタムを施した「CHOPPER」(チョッパー)をメインに扱う雑誌「CHOPPER Journal」(チョッパージャーナル)編集長。カスタム車に限らず、幅広いバイクに対して深い知識を持つベテラン編集者。

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