バイクなら走れそう!! 高速道路の路側帯走行は違反になるのか?

お盆やGWなどの長期休暇の間は、高速道路などが渋滞することもしばしば。渋滞により車両が進まないことにイライラしてしまい、つい高速道路傍にある路側帯を走行したくなる…なんて人もいるかもしれません。実際、高速道路の路側帯はバイクで走行しても良いのでしょうか。

渋滞を脇目に走りたい…けど、路側帯の走行はアリ?ナシ?

 GWなどの長期休暇には、高速道路を利用して遠方ツーリングを計画している人も多いはず。しかし、多くの人が旅行・帰省などを計画していることから、長期休暇中はどうしても道路が渋滞してしまいがちです。

高速道路の路側帯を走行する行為は違反に該当する
高速道路の路側帯を走行する行為は違反に該当する

 そんな中、高速道路傍にある路側帯を颯爽と走行するバイクを目にしたことがある人もいるかもしれません。軽快に走行できるバイクだからこそしやすい行為といえる路側帯の走行ですが、違反にあたらないのでしょうか。

 結論から言えば、バイクやクルマに限らず、路側帯を走行する行為は違反に該当します。これは高速道路だけでなく、自動車専用道路の路側帯も当てはまります。

高速道路の路側帯は、パトカーや救急車といった緊急車両のほか、故障車を停車させるなどといった緊急事態に対応する場所
高速道路の路側帯は、パトカーや救急車といった緊急車両のほか、故障車を停車させるなどといった緊急事態に対応する場所

 そもそも高速道路の路側帯は、パトカーや救急車といった緊急車両のほか、故障車を停車させるなどといった緊急事態に対応するための場所です。

 もし走行すれば通行区分違反となり、3ヶ月以下の懲役又は5万円以下の罰金、もしくは二輪車の場合は7000円、原付には6000円の反則金と違反点数2点が科せられることになります。つまり、いくら小回りのきくバイクに乗っており急いでいるからといっても、いかなる理由であれ高速道路の路側帯は走行してはいけないというわけです。

 また、NEXCO東日本から「路肩や路側帯での停車は、後続の車両から追突されるおそれがあり、大変危険です」との注意喚起がされているように、もちろん駐停車もしてはいけません。

 ちなみに、路側帯だけでなく路肩を走行する行為も違反に該当します。NEXCO東日本の公式ホームページにも、「路肩では自動車が故障したときにやむを得ず一時停止したり、緊急時に警察車両や救急車などの緊急車両がやむを得ず走行することがあります。路肩がふさがっていると、これらの緊急自動車の活動などの妨げとなりますので、渋滞しているときでも路肩の走行は絶対にやめましょう」と記載されています。

高速道路の路側帯や路肩は緊急事態に対応するための場所として設置されている
高速道路の路側帯や路肩は緊急事態に対応するための場所として設置されている

 このように、高速道路の路側帯や路肩は緊急事態に対応するための場所として設置されています。基本的に高速道路は一方通行なので、他の車両に迷惑がかからないよう、車道のみを安全に走行しましょう。

 ただ、車両制限令により「自動車(二輪を除く)は歩道や路側帯のない道路の路肩を通行してはいけない」とされていることから、高速道路以外の路肩はバイクで走行しても違反にあたる可能性は低いといえます。

 しかし、路肩を利用して左側から車両を追い越した場合などは道路交通法第119条1項二号の「追越し禁止違反」が適用されてしまい、3ヶ月以下の懲役もしくは5万円以下の罰金、または二輪車は7000円、原付の場合は6000円の反則金と違反点数2点が科せられます。

覚えておくと安心 バイクで走行できない道路

 排気量によっては、バイクでは走行できない道路もいくつか存在します。例えば排気量125cc未満のバイクの場合、自動車専用道路を走行することはできません。

排気量によっては、バイクでは走行できない道路もいくつか存在する
排気量によっては、バイクでは走行できない道路もいくつか存在する

 そして、バイパスは一般道路と同様に原付バイクなどでも走行することができます。ただ、国土交通省中国地方整備局の公式ホームページには、「バイパス」につきましては、自動車専用道路にもそうでない道路にもバイパスはあり、走行の可・不可は一概に言えません」と記載されています。

  これによると、例えば西広島バイパスは自動車専用道路である区間は走行できませんが、岡山バイパスは自動車専用道路ではないので走行できるというように、場所によっては入り口に二輪車侵入禁止の標識が設置されていたり、走行しているうちに自動車専用道路になっていたりする場合もあるので、標識を見落とさないようにしましょう。

渋滞や事故の防止という観点から設置されているアンダーパスも、原付バイクの侵入が禁止されている場合がある
渋滞や事故の防止という観点から設置されているアンダーパスも、原付バイクの侵入が禁止されている場合がある

 また、渋滞や事故の防止という観点から設置されているアンダーパスも、原付バイクの侵入が禁止されている場合があります。中にはすべての二輪車の通行が禁止されている場合もあるようですが、うっかり侵入してしまうライダーは後をたたないといいます。

 もし通行禁止のアンダーパスに誤って進入してしまった場合は交通違反となり、違反点数2点と反則金6000円が科せられるので、違反切符を切られないためにも、前述のように走行中は標識をしっかりと確認しておくと安心です。

※ ※ ※

高速道路の路側帯や路肩をバイクで走行すると通行区分違反となり、罰則が科せられてしまいます。急いで走行したい気持ちはあるでしょうが、緊急車両の妨げにならないように然りと車道を安全に走行しましょう。

【画像】高速道路の路側帯走行についての画像を見る(10枚)

画像ギャラリー

最新記事