身を切り裂くような冷ややかな空気感

『セブン』『ファイト・クラブ』『ゴーン・ガール』のデヴィッド・フィンチャー監督が、『Mank/マンク』、ドラマ『マインドハンター』に次いでNetflixとタッグを組んだサイコサスペンス・スリラーが『ザ・キラー』です。

　本作は、とある“ニアミス”により岐路に立たされた暗殺者が、雇い主や自分自身にさえ抗いながら、世界を舞台に繰り広げる追跡劇。主人公の暗殺者役として怪演を魅せるのは、『それでも夜は明ける』など演技派として名を馳せ、『X-MEN』のマグニートー役などでも知られるマイケル・ファスベンダー。共演にはティルダ・スウィントン、『Mank/マンク』のアーリス・ハワード、『トップガン マーヴェリック』のチャールズ・パーネルら実力派俳優陣が名を連ねます。

　本作は第80回ベネチア国際映画祭コンペティション部門に正式出品され、ワールドプレミア上映で6分間のスタンディングオベーションを受けたことでも話題に。フィンチャー監督作の冷ややかな映像とサディスティックな空気感が大好物という映画ファンはもちろん、とにかくスリルフルなサスペンスが観たい映画ファンならば必見でしょう。

　さてマイケル・ファスベンダーといえばクールな面持ちゆえに熱っぽいところを見せないイメージがありますが、実はトライアンフのスピード・トリプルとBMW MotorradのR1200GSを所有するバイカー。2006年からバイクに乗り始めたそうで、ホンダのレーススクールでサーキット走行を体験したり、長期休暇中にヨーロッパ横断のバイク旅に出かけたりと、激務の合間にバイクライフを満喫しているようです。

『ザ・キラ—』は一部劇場にて2023年10月27日（金）より公開中、Netflixにて11月10日（金）より独占配信です。